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この感情はなんと言うのですか? *不動 *?甘

真っ白な部屋がある

何もなくあるとすれば一つのドアだけ

そこには一人の少年がたっている

マスクをして右目に眼帯をして裸足でたっている

少年の腕や足首は痛々しく包帯が巻かれていて手の甲には煙草の消し後等もついている

瞳の中は荒んでいる

そんな少年が手にしているのは赤のペンキの缶とはけ

周りには何色もの缶やその数に見合ったはけが置いてある

少年の目の前には真っ白の壁

「っ!」

少年は何かに撃たれたように動き出した

はけを赤の液体に突っ込む

そして勢いよく真っ白な壁に文字書き出していく

違う缶にも手をだす

赤で『愛』ピンクで『LOVE』黄色で『愛してる』青で『好き』緑で『ハート』等々…

そして最後に

黒で『大好き』

あらかた書き終わり少年の手が止まった

肩で息を整える

落ち着いてくると少年の目には液体が溜りやがてあふれ出した

そしてそれを合図のように少年の顔はぐしゃぐしゃにして声を上げて泣き始めた

「ふっ、うぁ、うあああああああん」

少年は崩れるようにその場に倒れる

泣きながら

声はまだ止まない

そしてマスクを引き裂くように剥ぎ取る

「ひっぐ、うぇ、うああん、ああああああん」

すると今まで存在感を消していた扉が音を立て人を部屋の中に入れた

もう、此処は『真っ白』の原型はとどめてなかった

少年は気付かないのかずっと泣いている

「…翼兎」

翼兎は今気付いたのか体を起こして声の主の方を見る

涙のせいか視界がぼやけている

だが頭では誰なのかちゃんと認識している

翼兎は初めてちゃんとした言葉を発する

「………ぁ、あき…お」

「翼兎」

彼がこの部屋に来る時は合図

翼兎が*****される合図

アイツの楽しい合図

「おいで」

「…いやぁ、もぅ…やだぁ」

翼兎の耳はもう絶望の言葉に変換されるようになっている

「きけ」

「今日は何をするの?」

翼兎はうずくまりながら怯える

明王が翼兎に近付く

翼兎の事を包み込むように抱く

翼兎の肩がビクッと震えた

明王は翼兎の耳元に口を近付けて囁くように言う

「…アイツは、死んだよ」

「………ぇ」

翼兎は目を見開き顔を上げた

翼兎は信じられなかった

(…アイツが?なんで??…本当に?)

翼兎の頭の中は疑問符でいっぱい

そんな翼兎の頭を明王は優しく撫でた

「…嘘…でしょ……」

「本当だ」

「だって、いつも…僕に……***して、*****して、**していた、あいつが…」

明王は翼兎を自分の顔の前に持ってくる

そして優しくキスをする

唇、おでこ、頬、目尻、瞼、手

そして最後にもう一度…唇

「翼兎、大好きだ…俺と一緒に行こう」

一瞬「うん」という返事をしようとしていた口が閉じる

そして悲しそうに俯く

「………無理だよ」

「無理じゃない」

「僕は外に出たことがないんだ、怖いよ」

「大丈夫、俺が守る」

「…本当?」

「本当」

二人はおでこをくっつけ互いに目を閉じる

(あぁ、もう……僕は…解放されるんだ…)

「好きだ」

「うん…僕も」

「ずっと俺が守る…だから……翼兎、一緒に行こう」

翼兎は返事をするかのようにそっと明王にキスをした


















*あとがき
書きたかっただけなんです
ペンキが好きです
*の所が知りたい人は管理人まで(笑)←ウソデスヨww
一応エピソード的なのはありますよ

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あきゅろす。
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