学園の扉
prologue
今日、僕…東雲綺羅はスマホで夢小説を漁っていた。
殆どの夢小説は読んでしまって更新を待っている状態で、今まで発売されている学園アリス(28巻)まではもう10回以上は読み返してある。
「…はぁーぁ。夢小説みたいに僕がこんなか入ったらみんなのこと助けられるのになぁ…」
無論、ちゃんとしたそれなりのアリス…最強設定的なね、あれがあったらの話だけど。
たまに自分でも書いてる夢小説ではどうやったら主人公やみんなが助かるか、を考えながら攻略のように更新している。
でも、現実になったらそうはいかないかもしれない。
「でも、行ってみたいなぁ…みんなに会ってみたい」
そんなことを考えていると、小さな男の子が上半身裸で泣きながらお兄ちゃんらしき男の子を追っているのが見えた。
「あーらら、兄弟喧嘩かな?いいねぇ若い子は」
なんておばさんくさい事を言いつつ、眺めていると。
お兄ちゃんを追っている男の子に一台の車が…突っ込んでくる…
「……っ!!危ないっ!!!!」
咄嗟にその男の子をお兄ちゃん方面に突き飛ばす。
「…げ。」
僕の体は跳ね飛ばされ、痛みが全身に広がるのを感じながら…
意識を手放した。
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