学園の扉
1
ナルに連れてこられたんはとってもきらびやかな応接室。
やっぱりここも想像していたよりはるかにすごい…なんてとこだ、アリス学園恐ろしや。
鳴「テキトーな所に座ってねvV
僕は今から君達の入学について、上の方に報告に行かなくちゃいけないから。
じゃ、綺羅ちゃん 蜜柑ちゃん。しばらく彼(棗)とここで大人しく待っててねvV」
そう言って応接室から出て行くナル。
ふぅ、とため息をつきながら蜜柑を見ると物思いにふけっていた。
蜜「(前略 今井蛍様
何やよう分からんけどウチら、アリス学園に入学出来るみたいな事になりまひた。)」
そんな蜜柑を見てふっと笑い、まだ目を覚まさない棗に目を向ける。
ほっぺにさっきぶたれた痕が…痛そう。
今でいいか、蜜柑が妄想の世界へ飛び立っているうちに少し治しておこう、と棗の傷に手をそっとあて、傷を治していく。
治し終わると苦しそうだった棗の顔がふっと楽になる。あぁ、棗の体も楽にさせることができたのだな、と安心した。
ふと、さっきのことを思い返す。
鳴「彼が初等部にして学園トップクラスの天才 日向棗君だよ」
やっぱり、か…
鳴「彼のアリスは火―――」
あぁー、どうしようかなぁ…これから…
「は―――…」
蜜「(何やろこのお面…お祭り?)」
蜜柑がおそらくナルを警戒しているのであろう、悶々と考え込んでいた。百面相しながら。
蜜「(ウチ…あの先生信用してええんやろか…子供はぶつわ…セクハラぽいわ…)」
「蜜柑ー?みーかーぁん?」
蜜「…。(まさか蛍までそないなめに…っ)」
蜜柑はずっと百面相で帰ってこない。そんな蜜柑が可愛くて思わずニコニコしてしまう。…親バカ(?)ではない。断じて。
蜜「(蛍ぅ―――っっ)」
2人がほのぼの(?)していると、ドアが勢いよく開いた。
バンッ
岬「鳴海―――っ!!温室から無断で鞭豆盗ったのお前か―――っっ」
蜜「キャ――――ッッ!!」
「にょ――――っっ!!」
び…っ… びっくりした…っ
そうだった、岬が来るんだったよ…ふぅ…
岬「…ん?」
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