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†story
お前のためなら




ムカツク。


なんで俺にいわねぇんだよ…




放課後の事だった

俺は1人でピアノを弾いていた。


「獄寺君だ〜。ピアノひくんだね〜」

いきなり現れたのは1人の女

「…んだょ。」

「ピアノ弾くとか…。なんか可愛いね」

ムカツク。

可愛いってなんだよ…。


「ねっ。ピアノ弾いてよ!それでさっ"お前のために"とか言ってさっ」

「…はぁ!?なんだよその少女漫画みてぇな…。嫌に決まってんだろ」


「いいんですー。夢なんだもん」

「あっそ。…誰にも言うなよ?」

「はぁ〜い」

あの騒がしいチビな女は俺と同じクラスの蜜。

蜜は俺のクラスでいじめを受けている


「おいっ。」

「ん?」

「なんかあったら俺を呼べよ?」

「…はーい」

パタンッ

…俺は入学式の時
蜜に一目惚れをした
話すのは今日が初めてだった

…ヤベェ
超緊張したし…。

ーーその頃。蜜


「あんたウザイんだよ。」
ばんっばんっ

「お願いっ。出してよっ。あなた誰なのっもぅやめてよっ」

「…」

たたたっ

「誰かぁ。助けて。」

ーーーガラッ
蜜の鞄が置いてある
「…あの女まだ帰ってねぇのかよ」

…まさか。な?でも。
一応…………………
探しにいくか…。

一時間後


いねぇし。クソっ
どこにいんだよっ

「獄寺君。助けてーっ」


それは蜜の声だった
俺は走った

バンッ

「大丈夫かよ?怪我は?」
「ない…」

泣きながら言う。
それは反則だろ。

「いじめにあってんなら俺に言えよ。…俺がお前を守りてぇんだよ」

ありえねぇ。
俺がこんな事言うの
でもそんくらい
俺は蜜の事が好きなのか?

蜜は俺の事…
どう思ってんだよ……





音楽室。

「キレイな音だね。もっと聴きたい」

「……聴けばいいじゃねぇかよ」

「いいの?まだ生徒いるよ?バレちゃうかもしれないし…」

…馬鹿かコイツは。
決まってるだろーが

「…いいんだよ別に。聴きてぇんだろ?お前のために弾いてやるよ」

「いま…"お前のために弾いてやる"って…」

顔がアチィ。
こんな恥ずかしい事普通俺…いわねぇし…

「少女漫画みてぇとか言ったくせに…(笑)」

「うっせ」

俺だってこんな事言いたくなかったっつーの。


「ねぇねぇ獄寺君」

「ぁ?」

「ずっと守ってね?」

それは蜜なりの告白なのか?

「当たり前だ馬鹿。もう…俺から離れんなよ?」
「うんっ」


ヤベェ。

超可愛いし…



コイツ覚悟できてんのかよ…


できてなくても関係ねぇけど…


もう二度と離さねぇからな。



お前のためなら

俺は何でもするから。


「わぁっ」

ピアノの上に座らせる


誰もいない音楽室でキス

お前の為なら何回でも
ピアノ弾いてやるよ

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