純情乙女
7
はぁ…
今日は、バイトが休み。
土方さんに会えないや…
桜から得た情報によると、
あのグループは、真選不動産の方々で、週に3回は来るという事。
会社がバイト先の近くにある事(バイト帰りに確認済み)
各自、独特の個性がある事…これは、まだ未確認だけど、あのクールな土方さんに、どんな秘密があるのか、楽しみだ!
そんな妄想に、浸っていると、携帯が鳴った。
「おいっ、今、何してんだよ?」
男友達の蓮からだった。
『ん〜?妄想中。』
「ぶっ!何だよ、ソレッ!?何の妄想してたんだよ?」
『ある、男を落とす方法』
「ふ〜ん。また、花音に目を付けられた、可哀相な男がねぇ…。俺は、その男に同情するね」
『何よっ!その言い方っ!今回は、いつもと違うんだからっ!』
「何が違うの〜?どうせいつもみたいに、落ちたら、ポイッなんだろ〜?」
『……』
言い返せない。
その通りだ。
あたしが、今までしてきた恋愛は、好きになった相手が振り向いてくれると、冷めてしまう。
こんなの、恋愛なんて、いわないよね…
はたから見れば、次々男を変える、軽い女だ。
「何、急に黙ってんだよ?そんな事より、飯でも食いに行かね?」
そんな男の中でも蓮は、特別だった。
お互いの事を知りつくしているから、キツイ事でも、何でも言える。
『いいよ!蓮のおごりでねっ!』
「はぁ?ありえねぇ!
ったく…半分出せよな」
蓮は、あたしに、とても甘い
『そんじゃあ、迎えに来てねw』
「はいはい。10分後に行くから。」
あたしの望んだ言葉をくれる。
いつも、気が付いたら
助けてくれている。
スーパーマンみたいな男だ。
この関係を失いたくない。
だから蓮を
男として見ない。
恋に変われば
別れが来るから…
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