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Silver Chain




「ちっ、銀時のヤロー、先陣切って倒す様な事言いやがったくせに、何だこの数は…」


高杉の言う通り、ざっと2、30人の天人が攻め込んで来た。


『…行くよ。高杉』

「あぁ…」


あたし達は、天人達の前に飛び出し、刀を振り上げた。


何人倒しただろう…

ふと、高杉の事が気になって

切り合う仲間達の中、
高杉の姿を探した。


『高杉ーっ!』


やっぱり、あんな体で闘うなんて、無理だったんだ。


高杉は、天人達に囲まれていた。

フラフラになりながらも
尚も闘おうとしている。


その時


高杉の背後から、天人が刀を振り降ろした――


間に合って!!
『雷遁・偽暗』


高杉に切り掛かった天人が、倒れ込んだ。


周りに居た天人も、何が起きたか分からず、立ちすくんでいた。

あたしは、その隙に高杉を肩に担ぎ、その場を離れた。


「ククッ…流石、忍だな。動きが早ぇや…」


『そんなこと言ってる場合じゃないでしょっ!
だから、無理だって言ったのに!』


「…しかしよぉ、すげぇな。花音の忍術にゃ、俺も驚いたぜ」


とりあえず、高杉を茂みに寝かせて、天人の様子を伺った。


…さっきまで、あんなに居た、天人の姿が見えない?!


どこに…


気付いた時には、数人の天人がすぐ背後まで迫っていた。

高杉に気を取られて、天人の気配に気が付かなかった…


あたしは、天人を誘導するように、天人の前に飛び出した。

天人達は、あたしを狙って追いかけて来た。


高杉からは、離れたな…


…銀時

約束守れそうにないや…


でも、皆を護りたいんだ


『雷遁・雷流弾!』


雷の粒が、雨の様に天人達に振り掛かった―





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あきゅろす。
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