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Silver Chain




「…で、俺は、この位置から爆弾で攻める。」


桂が地図で、場所を示しながら説明をしている。


天人がこちらに向かっていて
明日、攻めてくるとの情報が入ったからだ。


「じゃあ、ワシはこの辺りから…」

坂本も、参戦するようだ


「俺は、追い込まれて、逃げてくるヤツラをココで、待ち伏せて、一気に攻める。」

高杉も、真剣な面持ちで地図の確認をしている。


「俺は…正面から迎え撃つ。」


銀時が強いのは、知ってるけど…


案の定、皆の目が点になっている。


そして、桂が
ふっ、と笑って


「…わかった。先頭部隊は、銀時に任せよう。
花音は…」


「「「花音は、俺ワシと一緒だ、じゃき」」」


三人の声が被った。


『…あのさぁ、あたしに分身の術を使わせるつもり?』


「はあっ?」


俺は、耳を疑った。
花音が、こんな冗談を言うなんて。
…これが、本来の姿なのか?

「それって、花音が増えるって事か?それなら、大歓迎だぜ。」

『何言ってんの!術を使うなって言ったのは、銀時じゃない!』


「あぁ…そうだったな
それは残念…」

緊迫していた空気が
少し和んだ。


花音…


お前は、どれだけ俺の心を引き付けるんだよ…


「で、誰と一緒に行くんだよ?」


高杉のヤロー、目付きが変わってやがる。


『そうだなぁ…。高杉の闘う姿、見てみたいから、高杉と一緒に行こうかな…』


高杉が、俺を見て
ニヤリと笑った。


「ククッ…。俺の闘うを姿見て、惚れんじゃねぇぞ」


『バッカじゃないの?
高杉こそ、あたしの闘う姿を見て、惚れんじゃないわよ!』


会話を聞いて、気が気じゃない、ヤロー3人。


まぁ、何かあったら、
すっ飛んで行くけどよ…


「では明日、頼んだぞ。」


桂が、話を締めて
各々の寝床へと戻って行った。


「おいっ、花音。何で俺と一緒じゃねぇんだよ!」


俺は、戻ろうとしていた花音の肩を掴み、振り返らせた。

花音は、キョロキョロと、廻りを見渡し、誰も居ない事を確認して
小声で言った。


『どうも、高杉の調子が悪いみたいだったから。隠してるけど、解るんだよね。疲れが溜まってるのかなぁ…
気が乱れてるんだよね』


「心配…なのか?」

俺は、胸が苦しくなった
高杉に対して、特別な感情があるのか?


『他の皆よりかはね。
体調が悪い分、不利でしょ?』

花音は、あっけらかんと、答えた。


「それだけか?」


『他に、どんな理由があるのよ!惚れてるとでも、思ってんの?』


花音は、イタズラっぽく口角を上げた。


…ヤラれた

ったくよー…


「別に、そんなんじゃねぇよっ!せいぜい、高杉に喰われねぇよーになっ!」

『ばぁかっ!そんな事言って、銀時も天人に喰われないようにねっ!』


「俺に限って、そんな事ある訳ねぇだろ!
さっさと、寝ろっ!コノヤローッ」

『銀時が、引き止めたんでしょっ!おやすみっ』


花音は、怒りオーラを出しながら、戻って行った。


俺、何やってんだか…


とにかく、明日は気を抜けない。
こんな、くだらねぇ事に気を取られてる場合じゃねぇや。


俺も寝床に戻り、刀の手入れを始めた。





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あきゅろす。
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