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Silver Chain




「失敗したようだな、高杉。」


俺の後に現れた男。


今、俺を恐れることなく近付くヤツは、コイツぐらいだろう。


「思わぬ邪魔が入ってなぁ。将軍の首なんて、どうでもよくなっちまったぜ。
まったくよぉ、アイツには、いつも驚かされる。」


「銀時に会ったのか?」


「あぁ、アイツにも、会ったなぁ。ククッ…アイツも、まだ牙を持ってやがったぜ。」


「アイツにも?…銀時ではないのか?」


「俺を驚かすっていやぁ、アイツしか居ねぇだろ」


「もしや…」


「俺が最後に見た、雷の雨が、昨日降ったんだよ。」

そうさ…

雷の雨を残して消えたアイツは、
雷の雨と共に現れやがった。


「花音かっ!?」


網笠を被っていて、顔は見えないが、ヅラの焦っている様子が、手に取る様にわかる。


「間違いねぇ。
まぁ、どうやら、今の俺達とは敵同士みてぇだがな。」


「敵?…真選組に居るのか?」

そうさ。今の俺の敵は、天人じゃない。


「俺が、行った時には、もう姿がなかったがな。見事にカラクリ共を、ぶっ倒してやがった。
アイツも…花音もまだ牙を持ってるようだぜ。」


「……」




ヅラの気配が消えた。



真意を確かめに、銀時の所へ向かったってとこだろう。



俺も、花音の牙が、どんな獣に付いているのか、確かめに行くか…


獣次第では、お前を掻っ攫うかもな…





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