Silver Chain
6
「なっ、何だっ!これはっ?!」
はたけが、大声を張り上げたかと思うと、
突然、降り注いだ雷の様な粒。
それは、カラクリ共に降りかかり、
カラクリ共は、真っ黒焦げになって、倒れていった。
俺は、目の前で起こった事に、ただ、呆然と立ちすくむだけだった。
バタッ!
人が倒れた音に、我に返った俺は、そちらを見遣る。
「おっ、おい!大丈夫かっ?!」
倒れた、はたけを抱き起こし、声をかけた。
『スイマセン、土方さん。久しぶりに、大技使ったんで…』
はたけは、そう言って、俺の腕の中で気を失った。
俺は、はたけを抱え上げた。
こんな、か細い体で、あんな事成し遂げるなんてよ…
頓所へ向かう為、パトカーに乗り込む。
はたけを後部座席に寝かせ、煙草に火を付けた。
松平のとっつぁんが言ってた通り、かなりのキレ者だ。
しかし、あの闘い方…
なんの躊躇もなく、カラクリ共を倒していきやがった。
いつもの無表情で、
顔色ひとつ変えねぇ。
そして、あの瞳…
敵を倒す事を楽しんでるかの様な、あの瞳――
「あんなもん見せられちゃあ、認めねぇ訳には、いかねぇな…
しかし、あの瞳は厄介だ…」
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