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Silver Chain




あたしは今、天井裏に潜んでいる。

その屋敷は、武装警察、真選組の屯所。



「トシ、総悟、とっつぁんが話があるらしく、お前らを呼んで来いとのことだ。」


「あぁ?」


怪訝そうに、声の主を見上げた男
――真選組 副長
土方十四郎


「話って、何でさァ。」


目玉が描かれた、いかにも相手を挑発するようなアイマスクを外しながら起き上がった男
――真選組 一番隊隊長
沖田総悟


そして、声の主
――真選組 局長
近藤勲


「いやぁ、俺もよく解らんのだ。もうすぐ来るらしいんだが…」


「近藤ーっ!おじさんが来たよーっ!」


バン、バン、バンと鉄砲を乱射しながら入って来たのは、サングラスをかけた、ガラの悪い中年オヤジ
――警察庁長官
松平片栗虎


江戸を取り締まる重要人物達。


「とっつぁん!止めてくれよーっ!」

乱射された弾を避けながら、叫ぶ近藤。

何事もなかったように、客間に座る土方。

楽しそうに、傍観している沖田。


「いやぁ、他でもない、今日は紹介したいコが居てねぇ。ってゆーか、ここで働いてもらう事になったから。」


「「「はぁーっ?!」」」


三人の声がハモった。


「元お庭番衆で、今は、警察庁の密偵やってもらってんだけどねぇ、表に出て働きたいって言うから、連れて来ちゃったんだよぉ。」


「何だっ!そらぁっ!
こっちは、人手は足りてらぁ!それに、どんなヤツかも、わかんねぇのに、はいそうですかとは、言えねぇなぁ。」


「そうですよ。いきなり、そんな事言われても。」


土方と近藤が同様している。


「まあ、とにかく、ご対面してくれよぉ。花音ちゃ〜ん!出ておいでぇ。」


『お呼びでしょうか。』


あたしは、天井裏から飛び降り、姿を表した。





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