[携帯モード] [URL送信]

Silver Chain




『お呼びでしょうか』

火影様は、目の前に現れたあたしを見て
「えらく、早かったのぉ莎罹」


えぇ、あたしは今朝方帰ったとこですからね。
寝てました…よ

などと、悪態をつけるはずがなく
『はい。睡眠は十分取れましたから』

その言葉を聞き、口角を上げて、ニッと笑みをこぼした火影様は続けた

「早速で悪いのだが、任務に出てもらう。内容は大名の暗殺だ。」

『暗殺…ですか』

「あぁ。偵察に向かわせた暗部の情報によると
今夜、取引が行われるらしいのじゃ」

『取引ですか?』


「薬の密売だ。売人もろとも、潰してほしい。あと一人、暗部を付ける。ツーマンセルで先陣を切ってくれ。後で、応援を寄越す」

スタッ
静かな足音と共に
一人の暗部が現れた。

「莎罹と一緒なら
安心して任務が出来るね」

その人物とは、何度も任務でマンセルを組んでいて、あたしにとっても、安心して後を任せられる相手だった。

『テンゾウ、よろしくねっ』

それに、
人付合いが苦手なあたしにとって
むやみに絡んでくることなく
黙々と任務をこなすテンゾウとのマンセルは
とてもやりやすかった。

「こちらこそ。じゃあ、打合せの時間をみて
9時に集合でいいかな?」

テンゾウは、相変わらず無表情で話し掛けてきた
でも、瞳は優しい。

『了解』
あたしも無表情で返した

あたしの眼は
どう映っているのだろう

「では、莎罹、テンゾウ、頼んだぞ」


「『御意』」


あたし達は、瞬身で消えた。




[*前へ][次へ#]

2/6ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!