Silver Chain
1
『雷遁、雷流弾の術!』
パキバキバキ―――
『ふぅ、この術使うだけで、チャクラが、すぐになくなる…』
やっぱり、この世界に来て、チャクラ量が減っている。
それに、コントロールも難しい…
「何っ?!なんか、すんごい音が…って、オイッ!なんで、こんなことになってんだよっ!」
轟音にびっくりした銀時がやってきた。
目を丸くして、叫んでいる
『…薪割…みたいな?』
あたしの、雷遁で木が粉々になっていた。
「…花音がやったのか?」
恐る恐る聞く、銀時。
『…まぁね』
「もし、俺が花音に、あんなことや、こんなことをしようとしたら?」
『…銀時も、こんな感じ?』
あたしは、粉々になった木片を指差した。
「おっ、俺、ぜってぇーしねぇから!そんなこと考えてもないから」
銀時は、首をブンブン横に振り、後退りをした。
『アハハ。大丈夫だよ。人間に当たっても、こんなに、粉々にはならないよ!』
「…そういう問題じゃなくて…」
と、言いながら頭を掻きながら、あたしの横に腰を下ろした。
銀時に、この世界に来るまでの事を話してから
銀時が、特に変わった訳でもない。
気を使う訳でもなく
目に余る優しさでもなく
自然に溢れ出る
《銀時》
が、あたしにとって
温もりだった。
安らぎだった。
あたしの心の穴は
どんどん埋まっていった
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