Silver Chain
6
「あぁ。この通りだ、銀時」
…この男が銀時?
「おめぇよぉ、3日間も眠ったまんまだったんだぜ。連れて来たものの、このまま目を覚まさなかったら、どうしようかって思ったじゃねぇかよぉ」
と、頭を掻きながら
桂の隣に、腰を下ろした
あたし、クナイ構えたままなんだけど…
「で、助けてもらった
お礼に、それで、何かしてくれんの?」
銀時と呼ばれた男が
クナイを指差して言った
殺意は感じられない。
それ以上に、警戒すらしていない。
あたしも、警戒を解いてクナイを構えていた手を降ろした。
『助けてもらった経緯は聞いた。あたしも、何でこんな事になったか
わからない。ここに居る訳も。天人とかいうものも』
銀時も、桂と同じ様な表情になった。
「じゃあさぁ、あんた、どっから来たの?」
『木の葉…。木の葉の忍』
「木の葉?そんな場所
聞いたこともないぞ
」
桂が声を上げた。
『…じゃあ、ここは何処なの?』
木の葉を知らないなんて
有り得ない。
でも、もしかすると…
「ここは、江戸から少し離れた…」
『えど?!それこそ何処よっ!そんな所、知らないっ!』
桂が、言い終わる前に
あたしは、叫んでいた。
もしかしてじゃなくて
…空間移動…――
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