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Silver Chain




「花音ーっ!!」


あたしの、名前を叫びながら、飛び込んで来た男が

いきなり、あたしを抱きしめた。


「…よかった、無事で…」


『…あに…き?』

ちょ、ちょっと!

いつもの、飄々とした兄貴は、どこに行ったの?

すっごく、取り乱してるし、息まで切らして、

しかも、汗かいてる。

「医療班要請の式が来たって聞いて、びっくりしたんだカラ。」


兄貴は、あたしを抱きしめたまま、呟いた。


『だっ、大丈夫だよ!あたしを、誰だと思ってんのよ!そっ、それより、蓮の方が、大変なのっ!医療班はっ?』


「いや〜っ、一緒に来たんだけど、俺が飛ばしすぎて、先に着いた…みたいな?」

困った様な、笑顔を見せ、いつもの、飄々とした兄貴に戻っていた。


『…みたいな?じゃないっ!!蓮は、危険な状態なのよっ!』


あたしは、兄貴の胸倉を掴んで、叫んだ。




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