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小説 ~ナルト~ 短編
もう少し (ナルヒナ←サスケ)
.


「こっちだってばよー!!ヒナター!!」


付き合い初めてからの一回目のデート。


「まっ、待ってぇー!!ナルト君///」



初っ端から見るナルト君の笑顔に、頭がクラクラしそうです。







木の葉から出ることはできなかったので、木の葉の里の中でデートです。


「ごめんな…ほんとは、里出て遊びたいのに…。」


「!!い、いいよ!!大丈夫だよ!」


いきなりシュンとして、さっきの言葉を言ってくるかと思えば、私の言葉でパァァと顔を輝かした。



「ほ、ほんとか!?よかったー…!!」



嬉しそうに言うナルト君。
とても…かわいい。



「よし! じゃ、いくってば!!」


「うん。 」





その後は、アクセサリーショップをみたり、一楽でご飯を食べたり。

そしてあっという間に夕方。
やはり、時間が進むのは早くて。
もうあと1時間でお別れの時間。

「(もうちょっと…一緒にいたかったなぁ…)」

まだ、あと1時間あるけれど。



「ナルトー!ヒナター!」


と、突如私たちの名前を呼ぶ声が。


この声は…


「さくらちゃん!!」


そう、さくらちゃん。
ナルト君はさくらちゃんを見るとかけて行ってしまった。


横にはサスケ君の姿。
あ、あっちもデート中なのね。


「さくらちゃん、サスケとデートかー!!?」


あっちはあっちで盛り上がってるみたい。


ふと、サスケくんと目が合う。
デートの邪魔をされて、不機嫌そうな顔をしている。

私もサスケくんたちの元へ近づく。


「…こんにちは、サスケくん。」


「おう」

サスケくんは私に返事をしてから隣を見る

それにつられ、私も。


「ナルトー!邪魔しないでよねー!!」

「えー!!俺もさくらちゃんと遊びたいーってばよ!! 」


_ズキ



こんなはっきり言われると傷付くな。
でも、ま。…ナルト君が好きだった人だもんね。

そう思うのも無理ないよね。


見てると苦しくて、いづらくなった私は


「ごめん、私…用事思い出したから帰るね」


「え?」


「…」



背を向けて歩き出す私。



「ヒナタ?」

ナルト君に呼びかけられたけど無視して歩いた。



少し歩いたところで聞こえた声。

「おれも…用事思い出したから帰るわ
さくら、任務報告よろしく」


「え、あ…わかった(えー!帰っちゃうのサスケくん!)」


あ、この二人任務だったんだ。



私とサスケくんは同じ方向に家があるので一緒に帰った。



「サスケくん…任務だったんだね」

「あぁ…まあな」

「あっ、用事!急がなくていいの?」

「それ行ったらお前もだろ」

「ははっ、じゃあ嘘なんだ」

「……お前がさみしそうにしてたから。」

「え?」


思わず耳を疑う。


「…お前、ナルトとさくら見て苦しそうな顔してたから。」


やっぱり、顔に出てたか。


「そ、うかな。」


「いやなら、言えばいいのに。」


そんなことできたら、もう成功してる。



「いんだよ…ナルト君もさくらちゃんに会えて嬉しそうだったし。…邪魔するわけには行かないよ。」


「…」

「ごめんね!こっちこそ、二人の邪魔しちゃって!」

「…別に。俺たちなんでもないし。」

「ははっ…あーぁ…もうちょっとナルト君といたかったなぁ…」

ひとつのため息を吐いて、ぼそりと呟く


「…俺と一緒じゃだめなのか。」

「へ?」


またまた耳を疑う言葉が。

歩くことを忘れて二人道路の真ん中で立ち止まる。


「…な、にいってるの?///」


言われたことを数秒たって理解でき、ぼっと顔が赤くなる


「俺はお前が好きだった
でも、お前はナルトが好きだった。だから諦めてたけど。でも、さっきのお前見てたら、俺はこんな悲しい顔させねぇって。」


真剣な表情で話すサスケくんを見て、本当に言ってるんだと思った。


「…」

「俺は、お前が好きだ。今でも。」


この言葉をサスケくんに言われて落ない人はいないだろう。

でも、私は。


ちっさい頃からナルト君を憧れてて。
そして、数年たった今、両想いになれた。

今だってちゃんと好き。
だから。

私はこの想いを無駄にしない。




「…ご、めんなさい…私、ナルト君が好きだから… 」

「もしかしたら、ナルトはまださくらのことが好きかもしれないのに?」

「…それでも。ずっと好きだった気持ちは私の方が上だから。

…ありがとう…こんな私を好きになってくれて。」



たとえナルト君がさくらちゃんを好きだとしても。

私の気持ちは変わらない。



「…じゃ、あさ。最後に一回だけ抱きしめちゃダメか?」

「…いいよ。 」


これで最後。
明日からは二人は仲間。

ヒナタにとってサスケは最高の仲間。
サスケにとってヒナタは最高の仲間。

それ以上でもそれ以下でもない。



そっと近づくサスケ。



手を伸ばしヒナタを抱きしめようとした時。



「…なにしてんだよ 」


低く鋭い声が響いた。

サスケくんは手を止め声のする方へ向く


「…あ…ナルト君…。 」


そこにいたのはナルト。



物凄い目つきでサスケを睨んでいる。


「…何って…抱きしめようとしただけだけど? 」


「なんで、そんなことすんだよ 」


「ナルトには関係ない」

「ある。ヒナタは俺の彼女だってばよ。」

「ならなんで。ならなんでヒナタはさみしそうな顔をしていた!?お前がさくらさくらって言ってたからだろ!?ヒナタはずっとお前のこと見てきて!やっと両想いになって付き合い初めて!なのに!お前はさくらのことしかみてないだろ!」


「あ…サスケくん…」


ナルトの胸ぐらを掴み上げいかりをぶつけるサスケ



「…」

「もういい。」


サスケはナルトを離し帰ろうとする


「…ヒナタ。俺はお前のこと好きだから。あきらめねぇから。」



そう言って、帰ってしまった。



道路の真ん中で私とナルトくんの影が映し出される


「…あ、えと…ご、ごめんね…か、帰るね」


私も帰ろうと家の方向を歩き出すと
腕を掴まれた。


そしてぐい、と引き寄せられナルトの胸の中。
抱きしめられる形にたなってしまった。


「な、ナルト君…!?///」


突然のことでびっくりしてたじたじになっていると。

「…ごめん」


低く切ない声が聞こえた


「…ごめん…ほんとうにごめん…悲しい気持ちにさせてごめん。」


「…いいよ、大丈夫だから。 」


「俺、舞い上がりすぎてて。初デート緊張しちゃって。ほんとは、木の葉から外出したかったんだけどさ。ただヒナタにはつまんない想いさせたくないと思ってたのに。俺、ヒナタほったらかしにしてた。」

「もう、気にしてないよ…」

「さくらちゃんが好きとか今はないんだ。ほんとうに。今はヒナタが大好きだから。」


改めてされた告白に恥ずかしさを隠せない。


「…これからは、ちゃんと、うん。」


「うん、ありがとう。」


ギュッとお互いが抱きしめあい、離れない。



「…あ、俺も気をつけるけど…
サスケに近づくの禁止な。話しかけられても無視しろ」


「え、そんなことしたら…」

「いいから!とにかくサスケに近づいちゃダメ」

「…うんわかった…」


お互い約束をしあい離れる。


「じゃあ、…今日はありがとう…また、ね。」

「おう、またな。」



そう言って二人は帰る場所へ帰っていった。







そして、近くの木の上で二人の様子を観察するサスケ。



「…よかったな、ヒナタ。」


うっすら微笑んで、サスケも家に帰った。



..



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