妄想エロ小説
部室で…E
『王様俺だ!』
そう一人の部員が声を挙げると、周りから激しいブーイングが起こった。
実は王様ゲームというもののルールを知らなかった私は、よく意味が分からなかった。
『じゃあ、王様と…1番がディープキス!』
1番…?
…ディープ…キス?
その時私は、ようやく王様ゲームというもののルールを悟った。
王様は、絶対なんだ。
近付いてくる唇をどうにか避けようとするけれど、他の部員達に躰を押さえられて身動きが取れない。
「や…やめ…て!!」
キスもエッチも経験の少ない私は、こんなゲームで軽々しくそんなことをする気にはなれなかった。
『俺らの、為だからさ…』
『マネージャーだろ?選手の為に、出来ること…してよ』
『頑張れるんだよ、マネージャーのおかげで…』
こんな台詞を口々に言われて、私の頭の中は混乱していく。
…部員の為に…なりたい。
ずっとそう思ってた。
私がこのゲームに参加するだけで、皆のやる気が出るなら…。
いつもなら、こんな風に考えたりはしない。
この部室の異様な雰囲気が、私をそうさせたのか。
…今はもう、分からない。
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