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紫陽花
日常




「花宮ーーッ!!」

ガバッ。

「うわぁあっ、」


あれから恵ちゃんと二人、たわいないお喋りしつつ廊下を歩いた。

そして今、教室のドアのとこなんだけど…。

先に入った恵ちゃんに続こうとしたら、突然何者かに抱き着かれたという訳です。


「ちょ…っ、危ないじゃん!!」

とりあえず、抱き着いたまま満面の笑みを浮かべている級友Aを睨みつけた。

「まぁまぁ、そんなん気にすんなって。
待ってたんだぞッ★☆」

眼鏡がきらり。

…全く懲りてないや。
ほんと、朝からテンション高いなぁ。


「気にするよー……ドキドキした分の寿命が縮むんだよ?」

じと目でわざと拗ねてみせる。


「…え、花宮がドキドキ!?
……そんなッ…金井くん困っちゃうなー!!」

金井はキャーなんて言いながら照れたように顔を赤らめている。


…うん、彼はこうゆう人だ。

金井幸助(カネイ コウスケ)

明るくて、優しい。
大切な僕の友達。

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