灼熱ノ絶対零度 2 溜息が出そうな所を必死で堪える。 溜息は幸せ逃げるんやで。 窓の外も何も無くて退屈やったから、教室の中に視線を戻す。 最初に見た隣の席では、カッちゃんが潔くうつ伏せで寝よった。 教科書も何も出しとらん。 かっこええやろ? いつものこんなんやで。 その他の奴等は皆、授業聞きよる。 適当に聞き流しとる奴と、真剣にノートとっとる奴とバラバラやけど。 ちなみに前者はユウちゃんで、後者はショウちゃんや。 ・・・言わんでも分かるな。 そのまま流すように視線を教卓に向ける。 そうしたら、片手に器用に教科書を載せている伊藤と目が合いました。 向こうがこっち見てたんやもん。 [*前へ][次へ#] |