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『じゃあいってきまぁす』
「……いってらっさい」


ちゅッと別れのちゅーをして。

恋人のいる部屋から扉を開けて外にでる。

ひゅうッ…と冷たい風が身体を包む。




さっき、心無しか紅が元気がなかったのは昨日〜今日に渡る愛故の行為のため。
いやいや、昨日はそれはそれは良かった。


だって紅が…あの分からず屋で頑固で照れ屋な紅が、オレに「好き」と!!←


そのことの嬉しさからか。朝方まで紅を愛した。


もうやめてっ、疲れたっ、と泣いてオレに頼んだけど 『悪口の分』とかなんとか言って犯し続けました。


先生は悪口とか許しませんからね!!



あ、長くなりましたが、
だから紅があんなにぐったりしてたのです。

オレは至って元気ですが♪







マンションの16階でエレベーターを待っていると。



「あ、おはようございます!」


その声の方とみると、口にもピアスの開いた、竜くんの恋人。

『おぉ、櫻井さん。おはようございます』


にこッ と櫻井が人懐っこく笑う。


「行き帰り、よく会いますね。」

『ほんとですねぇ。』


ちーん、とエレベーターが到着して、ドアが開く。


そして2人で中に入って。


「お仕事、学校の先生ですよね?竜が言ってましたよ」

『はい、一応((笑
竜くんのクラスは担当してませんが。』

「いいですねぇ、先生…。俺も憧れたなぁ」


『いやぁ…大変ですよ。色々。朝から会議とか。不良の面倒みなきゃならんし』

「あははっ!そうですねっ教育は大変ですもんっ」


そしてエレベーターが1階に着く。


「あ、そういえば。
どうなったんですか?昨日。竜が心配してました。紅って仔のことを」

『ああ、紅?悪口言ったからちょっと朝まで教育しただけです(^^)』


「さすが先生ですね((笑」

『それと…好き、って言ってくれたんです。初めて。あの、元々オレ達 好き同士で付き合ったわけじゃなかったもんで…不安だったんですよ。オレの一方的な好き、なんじゃないかって』

ぽろ、と話すと 櫻井も口を開いた。


「わかります、その気持ち。俺達もただの近所の友達でしかなくて…
多分、竜の"好きlike"と俺の"好きlove"は違うんだなぁ。ってずっと思ってました。けど、気持ちを押さえられなくて…。」


『なんか…ちょっと泣きそう、オレ』

「同感です。」


あぁ、なんか昔の気持ちを思い出して。
かなりネガティブな気分になった。
どんより。




『よし!このまま仕事に行くのは辛いから、自慢の恋人の良いところを話そう!』

これで、嫌な気分を吹っ飛ばそう!!!

「あ、いいですよー。負けませんからっ。」


なぜか対戦モード。


『取り合えず、紅は可愛いしぃ』

「それだったら俺の竜も負けません。
あの潤んだ瞳には誰も勝てませんよ」


『それはこっちも一緒ですよ!
潤んだ瞳で"せんせぇ…"なんて言われたら勃たない男は居ませんね!』


「はははッ(^_^)それも俺の竜のあの白い肌を見たら勃たない男は居ませんね!!
あの細い身体も堪らない…(o・v・o)」




もはや変態2人組。




『それ+感度抜群の紅は最高です(^O^)一日犯しても飽きないくらい♪』

「だったら竜だって感度抜群ですよ!」


「おいこら変態どもが」



ぎく…っ!!





この乱暴な口調は……



『……。
あっれー?なにしてんの紅ちゃぁーん!!!☆』


「なにしてんのじゃねーわッッぼけぇい!!!!今日はペットボトルの日なのっ」

がさッと手に持ってる袋を見せる。


「……同じく」


紅の隣にいるのは……



「………竜っ」



「……紘くん…っ/////」


竜くんの顔は真っ赤で。

多分会話の内容は聞かれてたんだと思う。



「先生、なんの話ぃ?」

紅がわざとらしく聞いてくる。


『…マンションの住み心地の話ぃ☆…ぐふッ』


紅の投げたペットボトルの袋がオレにクリティカルヒット!!!☆★


「住み心地で感度がいいってどうゆうことじゃっボケぇ!!!!!あれか!!部屋の感度がいいとかか!!!」


「紘くんのばかぁっ///他の人にそんなこと言うんだっ!!」



あーあ。マンションのロビーで喧嘩勃発。



「あぁ…ごめんなっ竜…つい、可愛すぎて誰かに話したくなっちゃった…」

ゆっくりと、櫻井が竜に近づいて。


「…ん…/////」


「…ごめん…っ」


ぎゅっ と抱き締めてる。



どうやら許してもらえたようだ。




はぁ、……問題はオレの方。


『紅、ごめんて…』


「やだ!!触んな変態!!!」

近づくとなんか避けられる。


『オレのこと…嫌いになった…?』


おそるおそる聞いてみる。


「嫌いだ!!!」







あ、やべ。柄にもなく泣きそうかも。オレ。

ちょっと鼻の奥が痛い。


ふっ、と紅の表情が変わる。

それはオレを心配したような顔で。



「あ…悪ぃ…」


『へい、き』


あー。ほんと大人気ねぇ…。

でも、傷つくよね、。
大好きな人に嫌いって言われたら。



「せんせ……」

『ごめん、悪いのオレだし!!ちょっと話したくなっちゃってさっ』


あ、ヤバイ。泣きそう。そろそろヤバイ。



『じゃあ、櫻井さん。オレ先行くね。』

「あ…はい。すみません」

軽く頭下げて。
足早にマンションからでる。

冷たい空気が頭を冷やしてくれる。


駐車場に急いで、
急いで車に乗り込んで。

ドアを閉めようとすると、

「せんせ…っ」



紅がそれを許さないようにドアを掴んで 中に入ってくる。

突然の事に驚き、紅が入って来た事で 助っ席に押し倒される形になった。



『…こぉ…んっ』


そして唇を、紅から、重ねられた。

ただ、重ねただけ。



「せんせっ…好きだから…っ」


「嫌いなんか嘘だから…っ」



「そんな顔すんなよ……っ」


今、オレがどんな顔してるのかわかんない。

でもきっと酷い顔してるんだろぅ。



『あのさ……』



「…ん?」


『感度がいいって言ったのは、紅の事だよ…』


「…忘れてたのに…っあほっ」




『ねぇ……オレの事嫌い?』



「好き。大好きだよ…」








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あきゅろす。
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