無知で純情で淫らな涼くん 2 *** 学校が無事に終わり、帰宅。 ご飯を食べて、お風呂も入って、湯気でほくほくした。すっきりした。 明日の授業の準備をして、適当にテレビを見る。 ……と、 「…ねむい…」 段々睡魔が襲ってきた。 くわ、と欠伸をしていると、声をかけられる。 「宿題は?終わったの?」 「終わってないけど、もう眠気が限界…」 いつも前日にやろうやろうと思っているのに、これだ。 仕方ない。また明日の朝早く起きれたらやることにしよう。 「……ぬあー…」 ふわふわした頭でベッドまで歩き、ガバッと倒れ込む。 (…お日様の匂い…) あったかい。 布団に顔を埋める。 …そうしてその数秒後、 普段の日課である漫画を読む間もなかった。 疲れた身体は限界を超え、そのままぐっすりと寝入ってしまったのだった。 ……… ……………… 「涼、ただいま」 ぼやぼやした眠気の中、ぎゅうっと後ろから何かがお腹に回ってきて抱きつかれる。 「……ん……?…おとう、さん…?」 「あーもう疲れたー」 長い息を吐いて、この真夏だというのにぎゅうぎゅう身体を密着させてくる。 (…あつい…) 「…すーつ、ぐちゃぐちゃになっちゃうよ…?」 「いーんだよ。そんぐらい」 なんとなく布擦れの音とか、いつもの感じからすると帰って来てそのままここに潜り込んできたんだろう。 「………」 (…なんか香水みたいな匂いがすごいする…) お仕事の関係上、仕方ないのはわかるけど、それでも今日は特に匂いがきつい。 「りょーう」 「…なぁに…?言っとくけど、ぼく、ねてたんだよ…」 正直いうとまだ完全には起きてない。 「いいだろちょっとぐらい。俺、昔から涼みたいな弟欲しかったんだよなー…」 「……お父さん…」 「その呼び方ってなんかおっさんくさいだろ。お兄ちゃんの方がしっくりくる」 「………」 おとうさんは、きっとまだ自分のことを”父親”だとはちゃんと自覚してないんだろうなっていつも思う。 早くに結婚したから、父親といっても他のお父さんたちよりかなり若い。 だからだと思う。 親子より、兄弟に間違えられる方が多かった。 「…っ、ぁ、」 おとうさんの手が、服をめくって中に入ってくる。 胸の突起の周辺をかるく弄り、腰の方を伝って、下におりてきた。 夏の熱気で汗ばんだ肌をなぞるように触れ、それがくすぐったくてちょっと笑ってしまいそうになった。 [*前へ][次へ#] |