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小説2
クリスマス記念
今日はいよいよ待ちに待ったクリスマス。


暁ではクリスマスパーティーが開かれていた。





「はぁ……パーティーするだけで何でこんな帽子被んないといけないんだ……」



クリスマスと言う事もあり無理矢理サンタの帽子を被させられて機嫌が悪いサソリ。




「そう難しい顔をするな……これでも飲んで機嫌を直せ……」


「角都……お前だけだぜ……俺のこの気持ちを分かってくれるのは………」




シャンパンを飲んで意気投合している二人




「なぁ……」


「なんだ?」



「飛段の奴さぁ…さっきから何で飾り物の靴下抱きしめてるんだ?」




サソリの目の前には何やら大事そうに靴下を抱きしめている飛段がいた。




「あぁ……なんか靴下に願い事を篭めると
サンタがプレゼントをくれるとか言っていたぞ……」


「はぁ?」




思わず呆れた声を漏らしてしまった。




「アイツ、まだサンタがいるなんて思ってんのか?!」


「ん?デイダラはもうサンタは卒業したのか?」


「流石にもう卒業して……」



「イタチ〜♪サンタに何てお願いした?」


「内緒だ……」





サソリの期待は見事に崩れ去り、二人の
視線の先には楽しそうにサンタについて語っているデイダラの姿があった。




「…………」


「……今の……撤回してくれ………」




「ああ……お前も苦労してるな………」




こうしてサソリは真夜中にサンタの衣装を身に纏い、靴下にプレゼントを入れるという作業をしなくてはならなくなった。




「あっ……確かリーダーが全員でプレゼント交換するとか言っていたな……」


「そうなんだよ……交換するのは買ったけどデイダラの分は用意してないんだよな…」


「アイツの場合サンタが病気になったから遅れたとでも言えば大丈夫だ……」




どうやらかなりお子様に見られているようだ。





「おーい!プレゼント交換始めるぞ!!」




ペインの声が響き渡り本日、最大のプログラムであるプレゼント交換が幕を開けた。






「誰のが当たるのか分からないからな!
気に入らない物が当たってもやり直しは
しないぞ!!」


「なんか飛段が持ってる箱……そのペンダント入ってそうだ……うん……」


「こんな宝石みたいな輝きを誇るペンダントなんかやらねぇよ!!」



「「……………」」





どこがだ!!!






誰もが心の中でそう叫んだ。







「では、始めるぞ!!全員後ろを向いて
俺が合図を出すまでプレゼントを隣へ渡していけ!!」


「「分かった!!」」




珍しく全員が返事をしてくれたようだ。








二分後…………






「ストップ!!!」



「「っ!!!」」




ペインからの合図により全員が持っているプレゼントを見た。









「これは……イタチのだな?」


「そうですよ……」



どうやら角都はイタチのプレゼントが当たったらしい。




「俺のは……誰だ?こんなダサい袋にいれた奴は……」


「あっ!!それ僕のです!」




イタチはトビからのプレゼントが当たったようだ。




「お前、こんな赤ちゃん売場でしか置いていないような袋……何を購入してきた?」


「それは見てからのお楽しみッス♪」


「……………」




いやな予感でもしたのかイタチの顔が一気に青ざめていった。





「えっと……僕のは………っ!!」



トビが持っている箱……暁では誰もが必ず 見た事があるマーク。





「どうしたんだトビ?」




硬直しているトビが気になりペインがプレゼントを見た。




「…………」


「……中……見てみろ………」


「は……はい………」




ペインの哀れみを篭めた瞳………トビが
持っているプレゼントにはジャシンマークがぎっしりと敷き詰められていた。




つまり贈り主は………





「おっ!俺からの最高のプレゼントを手にいれたのはトビだったんだ♪」





贈り主は飛段だった。






「飛段先輩……見てもいいッスよね?」


「いいぜ♪あっ!安心しろよ♪ペンダントはいれてないから♪」


「そうッスか♪」




よかった!あんなペンダントが入ってたらどうしようかと思った!!





そしてトビが箱を開けた時……




「げっ!!何なんスかこれ!?」




箱の中にはジャシン教グッズが大量に入っていたのだ。





「いいだろ♪普通じゃなかなか手に入らない代物だぜ♪」


「誰も欲しがらないッスよ!!だいたい何ですか!この聖書やら聖歌集やらと!!」




トビが言うように箱の中身は

聖書、聖歌集、ジャシン教友の会の名簿、
ジャシンマーク付きのハンカチ等々……




全てが宗教グッズで信者しか使わないような物が入っていたのだった。





「宗教グッズでも普段から身に付けれる物にしてくださいよ!!こんなの持ってたら恥ずかしくて外歩けないッスよ!!」



「よく言えるなトビ……」



「あっ……イタチ先輩;;」





突然、殺気が漂って来たと思えば背後に
イタチがもの凄い顔をして立っていたのだった。





「貴様……これは何だ?何故、妊婦用品や赤ちゃん用品が入っているんだ?俺は子供を産んだ事などないぞ……」


「あの……えっと……;;」



写輪眼を開眼しながら近付いて来るイタチ



かなり恐い……





「イタチ……お前も人の事を言えないぞ…」


「あっ……角都さん……」




何かあったのか角都までもが、もの凄い
剣幕でやってきた。




「お前のプレゼントを見たが期限切れの
団子の券しか入っていない………嫌がらせか?」


「角都ゥ♪俺も団子食べたい♪」


「飛段……そんなに食べたいのならそこで米でも炊いて打ってろ………」




そんな角都の態度に飛段はブツブツと文句を言いながらゼツと鬼鮫がいるところへ行ってしまった。




「鮫ぇ〜……」


「どうしたんですか?何かいやな物でも
当たったんですか?」




鮫と呼ばれて返事をするところを見ると
公認されたようだ。




「いやな物?あっ!俺のさぁ、これが入ってたんだけど……」


「「ん?!」」




飛段が出して来た物はペインを象った置物だった。




「うわぁ……最悪だね………」


「今スグ捨テロ……」


「なんか飾ってたら夜にうなされそうですね…」




予想通りに批難を浴びせられたペイン形の置物。

それを聞いて飛段も深く頷いている。




「あの……イタチさん達は何を言い合ってるんですか?」


「なんかプレゼントが気に入らないって
言い合ってたぜ♪」



「ふーん……プレゼントで文句を言い合ってるなんて馬鹿げてるね………」


「阿呆ラシイ………」


「「…………;;」」




結構、毒舌気味なゼツの発言に顔が強張っている二人。




「ねぇ……サソリとデイダラがなんかニコニコしてるよ……」


「珍シイ……」


「ホントだ!あの二人何話してんだ?」


「行ってみましょうよ!」




そう言い三人はサソリとデイダラのところへ行った。




「なぁ♪お前ら何が当たっんだ?」



「あっ!お前らか……」


「それが偶然にもオイラのが旦那に行って旦那のがオイラのトコに来たんだ♪見事に交換したってわけ♪」




それに付け加え、愛の力だとか言い出したデイダラにサソリの拳が飛んだ。



「旦那……いひゃい……」


「フン!何が愛の力だ!!馬鹿ダラが!!」


「あ……サソリさん;デイダラからのプレゼントは何が入ってたんですか?」


「お菓子の詰め合わせ……」


「プッ!デイダラちゃん、もっと大人になろうぜ♪」


「うっせぇ!!糞信者が!!」




馬鹿にしたように笑い出す飛段に飛び掛かろうとしたデイダラだったがすぐにサソリに止められた。




「喧嘩すんな……」


「うん………」



「ねぇ…デイダラは何が入ってたの?」


「気ニナル……」




見せてと言われ小さな箱を出して来たデイダラ。




「もしかして指輪ですか?」


「うん♪流石は旦那♪センスいいよな♪」



「そうだろ!(安物だって事は黙っとくか……)」



「なあ旦那、この指輪はどの指に嵌めるんだ?うん?」


「ん?それは薬指に嵌めるんだ……貸してみろ……」




サソリが付けてくれるらしく嬉しそうな顔をするデイダラ。




「ほい♪こんな感じだ♪」



「へぇ♪綺麗だね………うん?!」


「「あっ!!!」」


「え?」



突然、全員から驚いたかのような声を出され困惑するサソリ。


しかもその声を聞き揉めていたはずのイタチ達までがやって来た。




「な…何なんだよ?俺、何かしたか?」



不安なのか今にも泣き出しそうな声を漏らす。




「ふ……サソリよ……随分と大胆だな……」


「何が?」


「クリスマスの日にかぁ……マロンチックだぜ♪」


「それを言うならロマンチックだ……」


「だから何だよ!!」




まったく周りの話しに着いていけず苛々仕出した時………




「先輩達!結婚おめでとうございます!!」



「けっ……結婚!!?;;」



結婚って何の話しだ?!俺とデイダラが
結婚する!?何で………っ!!





まさか………






サソリが急いでデイダラの手を見ると左手の薬指に指輪が嵌められていたのだった。





「っ!!!」




しまったー!俺とした事が!!何でよりにもよって左の薬指に嵌めちまうんだよ!!




今、気付いても時既に遅し……


デイダラの目は獣のように血走っていた。





「旦那……そう言う事だったんだ♪オイラ待った甲斐があったよ♪」


「ちっ…違うデイダラ!話しを聞け!!」



「旦那♪愛を育むのは今日でいいよね♪」


「よくない!!違うんだデイダラ!!」




もうデイダラの耳にはサソリの声は届いていなかった。




「いっぱい子供作ろうね♪旦那♪」



「いやあぁーー!!!(泣)」







こうしてクリスマスパーティーは幕を閉じた。


そしてサソリがデイダラに連れて行かれ
何をされたのかは誰も知らない。





おまけ




「鬼鮫……」


「何ですかイタチさん?」



「さっきデイダラが言っていたが男同士で子供は出来るのか?」



「あぁ……出来ないですよ……まあ…デイダラはいつか気付くでしょう……」


「ふっ……愚かな奴だ……」






[終]

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あきゅろす。
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