小説2
風邪は大敵(続き)
「飛段……大丈夫なのか?」
「うん……なんとか……」
デイダラが叫んでいる時、既に角都が飛段と部屋に戻っていた。
「とりあえずこれを額に当てて寝ろ……」
角都はそう言いながら水で濡らしたタオルを差し出した。
「ありがとう角都//」
飛段はそのまま眠りについた。
数分後………
「……う………ん……」
何だ?………なんかすげぇ視線を感じる……
ポタッ………
「っ!!!」
飛段は何者かの視線と顔に何かが落ちて来た感触に目を覚ました。
「…………」
「…………;;」
「……………」
「ギャアアアー!!!」
飛段の目の前には鼻血を出しながら体の上に乗っかり顔を覗き込んでいるペインがいたのだった。
「何やってんだよお前!?…というか………鼻血ーーー!!!!」
顔に鼻血がついていたので悲鳴をあげる飛段
「そう騒ぐな!風邪が悪化するぞ!!」
「誰のせいだと思ってんだよ!!つーか重いんだよ!どけ!邪魔!!」
「フン!今の状況をよく見ろ!!このまま
犯すぞ!!」
「っ!!!;;」
ペインの発言にだんたんと顔色が真っ青に
なっていく飛段。
「あー……その…あの………さっきは悪かった;;許して……って!うわぁ!!テメェ何服脱がそうとしてんだよ!!」
飛段が謝ったのと同時に服に手を掛けてきたペイン。
「さあ!これから俺と一つになろうではないか!!」
「遠慮する!いや…それよりもなりたくない!!絶対に嫌だ!!!」
なんとかこの場から立ち去るため体を起こそうと試みる飛段であったが、熱により低下した体力とペインの重さにより動く事が出来なかった。
「観念しろ!!」
「いやだーー!!離せぇー!!!」
飛段がそう叫んだ時………
バンッ!!!
「貴様ー!!飛段に何をしている!!!」
「ぐおっ!!!」
飛段のために解熱剤を取りに行っていた角都が戻ってきたのであった。
部屋のドアを壊し、ペインに飛び蹴りをした角都。
「おのれ!貴様いきなり何をするんだ!!
見ろ!俺の美しき顔が腫れ上がってしまったではないか!!」
ペインの顔は先程の飛び蹴りにより赤く腫れ上がっていた。
「一々見せるな!それに…そのピアスだらけの顔のどこが美しいんだ!!」
「フッ……貴様には一生分からない事だ!」
話しがズレて来ているが今にも乱闘になりそうな二人。
「な……なあ…二人共喧嘩はやめ……」
「飛段〜♪」
「うわっ!!」
飛段が角都とペインを止めようとした時、
背後からデイダラが飛び付いて来たのだった
「飛段♪今からオイラの部屋に行こうぜ♪」
「えっ!?何で?」
おいおい……何でって……そりゃないだろ…うん……
「いや…だってアイツら煩いしさぁ♪ベッド貸してやるからオイラの部屋で寝ろよ♪」
「でもなぁ……デイダラの部屋で寝たらさぁ風邪うつしちゃうし……」
「オイラは丈夫だから大丈夫だぞ!うん!」
頼むから「行く」って言ってくれ!そうじゃないとオイラの【飛段Get☆そして熱き夜を二人で!!大作戦計画☆】が失敗しちまう!
とんでもない事を企んでいるデイダラ。
そして…そんな事を考えているとは思いもしない飛段は………
「じゃあ今日だけ使わせてもらうな♪」
「うおーー!よっしゃ!!」
選択を間違ってしまったのだった。
「じゃあ早くいこうぜ!うん!」
デイダラはそう言い飛段の手を掴み自室へ 連れて行った。
「本当にいいのか?」
「いいって言ってんだろ♪あんな騒がしい所にいたら治るものも治らないぞ!うん!」
そしてデイダラがドアを開け、中に入った時……
「よぅ……」
「えっ!?」
「サソリ!!」
なんとデイダラの部屋にサソリがいたのだった。
「旦那何してんの!?…というか何でオイラの部屋にいるんだ!?」
ま…まさか……作戦が見破られた訳でもないよな……;;
「何でって?リーダー殴ったあと飛段もいなくなってたしよー……暇だったからいたんだよ………」
「…………;;」
なんて事だ!まさか旦那がいるなんて計算外だったぜ!!うん!
「それにしても……ここに飛段がいたなんてツイてるぜ♪」
「………//」
飛段に近寄り、顎を持ち上げ呟くサソリ。
顔の距離があまりにも近いので飛段の顔は真っ赤になっている。
「飛段……俺の部屋に来いよ……可愛がってやるぜ?」
「っ!!///」
「だあぁーー!!ちょっと旦那!!何言ってんだよ!うん!」
あまりにもストレートな発言にびっくりしているデイダラ。
「うるせぇ!耳元ででかい声だすな!!何って当たり前だろ?目の前にこんなに愛らしいやつがいるんだぜ!そりゃ部屋に連れ込みたくもなるぜ!なぁ♪デイダラ♪」
「っ!!;;(ギクッ)」
流石はサソリ。コンビを組んでいるせいか
デイダラの考える事はお見透視であった。
「そう言う事だからよ♪残念だったなデイダラ♪」
笑いながら飛段を連れて行こうとしているサソリ。
「そうはいくか!!飛段!旦那なんかとヤったら体中傷だらけになるぞ!!うん!」
「えっ?いや…俺ヤるなんて言ってな……」
「ハァ!?この糞粘土が!!デタラメほざいてんじゃねぇぞ!?飛段!あんな髷ヤローは信用するな!アイツなんかとヤったら粘土詰め込まれんぞ!!」
「だから!俺ヤるなんて……」
「旦那のくせに何言ってんだよ!嘘は人間として最低なんだぞ!うん!」
「テメェが言うな!!何様のつもりだ!?」
「…………;;」
まったく話しを聞いていないサソリとデイダラ。
そして……
「何なんだよお前ら!!」
「「えっ?!;;」」
ついに飛段がキレてしまったのだった。
「ど…どうしたんだよ?うん;;」
「怒鳴ったら悪化するぞ;;」
「お前らと一緒にいたらマジで風邪が悪化するぜ!!何がヤるだよ!!ふざけんな!!」
「「………;;」」
飛段のすごい剣幕に圧され何も言葉が出てこない二人。
「俺もう自分の部屋に戻る!気分悪い!」
「ゴメン……」
「悪かった……」
「えっ……」
やべぇ…言い過ぎたかも……そう言えば二人共、俺の事心配してくれてたんだよな……
「あ……その……俺も言い過ぎ……」
飛段が謝ろうとした時……
「よし!デイダラ!ここは恨みっこなしで
二人でヤろうぜ!」
「えっ!?」
「そうだね!旦那ばっかヤッたら怒るからなうん!」
「おい!ちょっと?!」
「分かってるって♪」
「…………;;」
人の話聞けよ!!
「つーわけだからさぁ♪覚悟してね♪うん!」
「もう逃がさないぜ!」
「いやあぁぁーーー!!!」
この日の夜……飛段の熱がさらに上昇したのは言うまでもない。
[終]
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