小説2
遊園地へGo(角飛+泥蠍+鮫鼬)
「うわぁー!角都!見ろよあれ!すげぇ面白そう!!」
「子供見たいに騒ぐな……」
「旦那!あれ乗りたい!!」
「一人で行け……」
珍しく全員揃って遊園地にやってきた暁のメンバー達。
「フン!誰のおかげで遊園地に来れたと思ってるんだ!!少しは俺に感謝をしろ!!」
そう……遊園地に遊びに来る事が出来たのはペインがくじ引きで運良く当てたからであった。
「何言ってんスか!!僕がくじを回そうとしたらリーダーが乱入して勝手に回したんでしょうが!!」
「全員よく聞け!ここからは自由にしてもいいぞ!!くれぐれも迷子になるなよ!」
自分の手柄だ、と言うトビであったが完全に無視をされてしまった。
「やったー!!旦那!あれ乗りに行こ♪」
「あ?」
自由行動だと聞いて喜び出したデイダラは
早速サソリを捕まえおねだりした。
そして………サソリが指を指している方を見ると……
「えっ;;」
そこにはこの遊園地で一番の絶叫マシーン である回転付きのジェットコースターがあった。
「旦那行こうよ♪うん♪」
「い…いや……お前一人で乗って来い;;俺…ちょっと体の調子が……;;」
絶叫マシーンが苦手なサソリはデイダラが諦めてくれるように言った。
「嫌だ!オイラ、一人じゃ怖い!だから………ね?」
「………;;」
ね?…じゃねぇよ!!怖かったら乗るなよ
!!俺は生贄か!!?生贄なのか?!
哀れサソリ………デイダラにより無理矢理乗り場まで連れて行かれてしまったのだった。
「サソリ……生きて帰って来いよ……」
今のサソリの気持ちが分かるのかこっそりとエールを送る角都。
そして全員が見ている中、ジェットコースターは発進した。
発進してすぐにサソリの悲鳴のような声が聞こえて来たという。
「イタチさん……私達は普通のジェットコースターに乗りましょうか?」
「…ジェットコースター……」
ジェットコースターと言えば怖がれば怖がる程に可愛く見られるとこの前テレビで
やっていたな……
「鬼鮫………」
「何ですか?あっ!もしかしてイタチさんも……」
「俺……ジェットコースター怖い……怖いよ鬼鮫ぇ……」
「っ!!///」
語尾にハートマークが付きそうな程甘えた声を出すイタチ。
だが……
「アンタの方が怖いよ……」
「っ!!」
トビが背後から聞こえないようにボソリと
言った。
本人は気付いていないがイタチには、はっきりと聞こえていたのだった。
「貴様………今、何と言った……」
「えっ?!;;」
聞こえていた事に気付いたトビだったが
時既に遅し……目の前にはイタチがもの凄い顔で立っていたのだった。
「貴様もあの二人と共に乗って来るがいい!!」
がしっ!!
「イタチ先輩!!!すみませ……っ!!!うぎゃあぁーー!!!(泣)」
トビはイタチに掴まれそのままジェットコースターの方へと投げ飛ばされてしまったのである。
「イタチさん……;;」
「あっ!……鬼鮫……」
鬼鮫に可愛いところを見せようとしたイタチだったが今ので崩れ去ってしまった。
「うっ………」
「イタチさん!!」
鬼鮫に嫌われてしまった……
鬼鮫に嫌われたと思い泣き出してしまったイタチ。
「イタチさん……あなたは今のままで十分可愛いですよ……//」
「えっ//」
「無理して可愛く見せなくてもあなたは
初めて会った時から美しく愛らしい方です……怒った顔も可愛らしい……」
「鬼鮫……本当にそう思うのか?」
「はい……私はそんなあなたが好きですよ……」
「鬼鮫!!俺も愛してるぞ!!///」
そう言いながら周囲が見てる中で抱き合う二人。
角都は恥ずかしくなり飛段を連れて既に姿 を消していた。
「リーダー……一緒に何か乗ろうよ……」
「コノ場カラ早ク出タイ……」
「そうだな!よし!一緒にメリーゴーランドでも乗るか♪」
「いいね……行こうか……」
「メルヘン……」
ペインとゼツもイチャついている二人をおいて仲良く行ってしまった。
それから数分後………
「角都ゥ〜♪俺、あれ乗りたい♪」
「駄目だ……」
「オイオイ;;見る前からそんな事言うなよ!!」
「煩い!!どうせお前が乗りたがるやつなどお子様向けのメリーゴーランドやティーカップだろ!!」
「角都……間違ってるぜ……メリーゴーランドとティーカップは愛し合う恋人同士が乗るための乗り物なんだぜ♪」
「そんな話し誰がいつ作ったんだ!!」
「俺が今作りました♪//」
なぜか照れている飛段を見て角都は頭が痛くなって来たようす。
「俺は乗らないぞ……大体、あんな物乗って楽しいのか?!」
「だって……リーダー達乗ってるもん……」
「なに!!?」
驚きながら振り返るとそこには……
「リーダー…楽しいね……」
「…イイ感ジ……」
「このメルヘンチックなところがいいんだよな♪」
そこには楽しそうに馬に跨がっているゼツとペインがいた。
その隣のティーカップでは……
「愛してるぞー!!旦那ー!!!」
「俺も愛してるぞ!!デイダラー!!!」
激しくカップを回しながら愛の言葉を叫んでいるデイダラとサソリの姿があった。
「アイツらまで……なぜだ?!」
「ジェットコースターに乗った後、フラフラになったサソリを支えるデイダラ………そこから二人の恋は芽生えたんだ!!」
勝手に想像し、いきなり叫び出した飛段。
「…………;;」
俺は………絶対に乗らないぞ!!!
目の前の四人の姿を見てそう固く決意した角都。
だが………
「角都!!」
「っ……;;」
「俺も……乗り………」
「乗らん!!そんなに乗りたければ一人で乗って………っ!!」
角都が怒鳴りながら振り返るとそこには涙を溜めながら見つめている飛段がいた。
「ふぇ……」
「ひっ…飛段;;なぜ泣いて……」
「角都は……」
「えっ;;」
「角都は俺の事嫌いなんだ!!」
「待て!!飛段!!!」
そう叫び泣きながらどこかに走り去ってしまった飛段。
角都も後を追ったが人込みの中で飛段の姿は消えてしまった。
「あの馬鹿が……嫌ってたら連れて歩く
はずがないだろ………」
そう言いながら辺りを見回していると……
ピポパポーン♪♪
突然、遊園地全体に放送が鳴り響いた。
《角都様……角都様……飛段様がお待ちです……至急……っ!!ちょっと……》
《角都ゥーー!!!ごめんなさい!!迎えに来てぇー!!!(泣)》
「……………;;」
この放送を聞き怒り狂いながらも相方の情けなさを感じる角都。
他人のふりをしたかったが、仕方なく飛段を迎えに行った。
「飛段………」
「あっ!角都ゥーー!!(泣)」
迎えに来てくれたのが嬉しく飛び付いて来た飛段。
暫くするとペイン達も走りながらやって来た。
「大丈夫か飛段!?」
「お前……その歳で迷子になるなよ;;」
「悪かったな……でも、角都が迎えに来てくれたんだ♪俺、見捨てられると思ってた……」
「そうだな……」
この時、誰も角都の怒りに気付く事はなかった。
そして帰宅後………
「この大馬鹿者が!!!」
「「っ!!!」」
角都の怒声がアジト中に響いた。
「だって!角都が!!」
「お前が勝手にいなくなるからだろ!俺は悪くない!!」
どうやら今日の事で言い合いをしているようだ。
「角都、俺と何も一緒に乗ってくれなかったじゃん!!馬鹿!!(泣)」
「っ!!もっ……もうお前の涙には騙されないぞ!泣けば済むと思っているのか!!」
「酷いよ!角都なんか大嫌いだ!!」
「何だと!!?」
「あー……煩い奴らだな……」
「結局、あの二人……何も乗れなかったからな……うん……」
「イチャつきたいのに出来なかったから
機嫌悪いんだろ?ったく!帰って来た早々喧嘩すんなよ;;」
サソリの願いも虚しく、二人の喧嘩は夜中になるまで続けられた。
そして朝にはなぜかイチャイチャする程に
仲が戻っていたという。
[終]
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