アンケート小説
初恋(続き)
「このクソヤローが!!テメェには感謝
って言う気持ちはねぇのか!!」
「なにが感謝だよ!!大体、旦那はいつも……」
「ちょっと先輩達!静かにしてくださいよ!!あの二人の会話が聞こえないじゃないッスか!!」
いつの間に現れたのかトビが見物に来ていた。
「おい……お前……何しに来たんだ?自分
の部屋戻れよ……うん……」
「僕は告白シーンを見に来ただけですよ!それにしても……先輩、冷たいッスね……酷いッスね……鬼ッスね……僕だけ仲間
外れにする気ッスか?」
「糞トビのくせに先輩に向かってその口はなんだ!うん!?」
「うるせぇ!お前ら静かにしやがれ!!」
騒ぎ出した二人に怒鳴り付けたサソリ。
「あの二人が付き合えるかどうかの瀬戸際なんだ……黙って見てろ!」
「うん……(旦那が一番騒いでたくせに…)」
「ウイっす!!(クソ!!デイダラ先輩のせいでサソリ先輩に怒られた!)」
静かになったところで三人は視線を角都達へ移した。
「……あのだな………」
「……うん………」
「その………」
「…………」
緊張してしまって上手く話せないようす。
「(あの馬鹿!ここまで来てなに緊張してんだよ!!)」
「(へへ♪角都のあんな姿初めて見たぞ♪うん♪)」
「(デイダラ先輩ニヤニヤしててキモい
ッスね……)」
様々な思いを抱きながらもしっかりと見ている。
「お前に……伝えたい事があるんだ!!」
「俺に?なっ…何?」
「それは………//」
「うん………」
?
「(頑張れ!!男を見せてやれ!!)」
「(ひっく……頑張ってくれ!!うん!)」
「(先輩!!ファイトッスよ!!!)」
三人共、応援団のように心の中で叫んでいる。
「俺は……」
「………」
「俺はお前が好きだ!!!付き合ってくれ!!」
「っ!!!///」
「「「っ!!///」」」
やっと想いを告げる事が出来た角都。
誰もが見守る中飛段が口を開いた。
「角都……俺も………」
「え……」
「俺も角都が好き!!世界で一番大好き!愛してる!!」
「っ!!///」
「「「やったーーー!!!」」」
「「えっ!!?」」
飛段が話し終わったのと同時に歓喜の声をあげたサソリ達。
「おめでとう!すげぇドキドキしたぜ!!」
「うんうん!オイラもすごい感動したぞ!」
「先輩達おめでとうございます!!これでカップルになりましたね!!」
「お前ら何で……//」
「居たの?!全然気付かなかった!//」
告白を全て聞かれていたので真っ赤になっている二人。
「気付かなかったのかよ!どれだけ緊張
してたんだ?うん?」
「もう周りなんか全然見てなかったしなぁ……」
「恋は盲目ッスよね♪」
「おい…聞いていたのはお前達だけだな?」
気になる事でもあるのかサソリ達に問い
出す角都。
「俺達だけだぜ……何か問題でもあるのか?」
「いや……リーダーに聞かれたらいろんな奴にバラすだろ?」
「あっ……確かに……」
「それにアイツはある事ない事言い触らすからな……何を言われるか分かったもの
じゃない……」
「まあ…ここにいたのは俺ら三人だけだったし、リーダー達の気配もなかったぜ。」
「そうか……それなら安心だ……」
その頃………
「フフフ……照れ屋な奴だ………」
「あれ…照れてるんですか?(嫌がってると思いますが……)」
なんとペイン達が気付かれないように気配を完全に消し、屋根裏に潜んでいたのだった。
「それにしても恋とは良いものだな……」
「そうですね……(イタチさんがこんな事を言うなんて珍しい……)」
「リーダー……何を書いてるんですか?」
「ん?これか?フフ……さっきの告白には感動したからな!台詞のメモだ!メモ!」
「そうですか……(なんかいろいろと言葉が追加されている気がするが……)」
「………;;(角都……飛段……このクソリーダーを止められなかった私を許して
下さい!!)」
そして次の日の会議中に角都と飛段が付き合い始めた事と告白の台詞を事細かにペインが全員に告げられたそうな。
[終]
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