[携帯モード] [URL送信]

小説
☆暁3分クッキング☆(続き)

「「で?何をすればいいんだ?」」





後の事は何も考えていなかったらしい。






「一人ずつ作るのは時間のロスだ……ここは三人で一つのものを作るぞ……」


「流石はイタチだな♪うん♪」


「いい考えだぜ♪」




三人が暁に入って初めて心が一つになった
瞬間だった。





「何を作るんだ……」


「あっ!ケーキはどうだ?うん?」




デイダラが提案したのはケーキだった。





「ケーキなら角都に作ってもらった事ある!作り方も見たぜ!!」



「よし…ケーキで決まりだな……」




今のところ順調のようす。





「飛段…何をすればいいんだ……」


「えっと〜………」





飛段はあまり記憶に留めていなかった。





「確か…そうだ!!粉だ!!最初に粉を入れるんだったぜ!!」


「わかった………」





その異変に気付いたのはデイダラだった。





「この粉ホットケーキ用だぞ‥うん…」



「なっなに………紛らわしい!!!」




粉を間違えてしまい恥ずかしいさで怒り出したイタチ。





「大丈夫だぜ!!クリーム塗ったら普通のケーキと一緒だぜ!!」



「なるほど……」





料理をした事がない三人はケーキならどれも同じ生地だと思っていた。





「よし!デイダラは砂糖と牛乳を入れる!イタチはクリーム作り、俺は果物を切るぜ!」

「わかった……」


「任せとけ!!うん!」





珍しく指示を出している飛段。



だが…失敗は続くもので………





「あっーー!!!!!」



「なっなんだ…デイダラ……」


「びっくりしたぜ……ホント;;」





デイダラの叫び声によりかなり驚いた二人。




「さ…砂糖と塩…間違えちゃった……;;」



生地はものすごい事になっている。





「安心しろ……塩を入れ過ぎたのなら砂糖をたくさん入れればいい………」


「流石だな!うん!!」



「頭良いな!!」





二人に誉められテレ気味のイタチ。
誰もおかしいては思わなかったようだ。




そして生地には砂糖を初めシロップやら練乳やらと甘いものがたくさん入れられた。







その頃のサソリ達…………





「……まだなのか…………(イライラ)」




待つのも待たされるのも好きじゃないサソリはすでにご機嫌ななめなようす。




「もう3分なんかとっくに過ぎたよな……」


「はい……1時間は経ったと思います……」




その時……………





「旦那〜♪もうちょっとで出来るからな♪」




そう言い近付いて来たデイダラ達。





「テメェらいつまでやってんだよ…とっくに3分なんか過ぎちまったぜ!?」


「ごめんよ…旦那……」


「そう怒るなよ♪その代わり愛がいっぱい篭ってるからよ♪」



「うん♪うん♪」




サソリはその言葉により寒気を覚えた。




「…………………(そう思うのならたまにはお前が飯を作れ!!!)」



角都は怒りを覚えた。





「……………………」



「………………;;(ドキドキ;;)」



「……鮫………………」


「はっはい!!」



「旨いから……ちゃんと食べろよ………」




そう言うとイタチは顔を真っ赤にして走って行った。





「イタチ〜♪な〜にテレてんだよ♪うん?」

「イタチちゃんはツンデレだなぁ♪」



「黙れ……………///」





「鬼鮫…………」



「はっはい!!!」





鬼鮫は放心状態に陥っていた。




「よかったな…イタチはお前の事が嫌いじゃなく……好きだから虐めていたんだろう…」

「イ…イタチさんが!!?」




こうして全員が和んでいると……………






「なあ……何か変な臭いしねぇか?」




サソリが言うと周りも臭いに反応した。




「おいっ!!お前らオーブンを何分に設定した!!?」


「10時間だ………」



「うん♪」


「うん♪じゃねぇ!!焦げてんだよ!!!」



飛段が叫んだ瞬間………………







ドカーーン!!!!!!







べちゃっ!!!!







「あぁ!!また出費があぁぁ!!(泣)」



オーブンが爆発してしまったのである。





爆発によりアジトの壁が剥がれたので修理代新しいオーブン代、カメラマン達にも被害があったので慰謝料など様々な出費を余儀なくされたペイン。







「なあ…何か変な音しなかった?」



「確かに…………」





そう言い飛段が辺りを見回すと………





「げっ!!!!!!」



「「え?」」




飛段の顔が真っ青になっているので、皆飛段の視線の先を見た。




「だ…旦那………;;」





そこには見事に顔面でケーキを受け止めた
サソリがいた。







べちょっ!!!







自然にクリームが少しずつ落ちていき顔が現になった。






「……………(恐いぞ……うん……;;)」




その顔はサソリのいつもの喜怒哀楽の表情が消え、今までに誰も見た事がないような、
もの凄い形相をしていた。







「飛段………逃げるぞ…………」


「え?」





いち早く危険を察知した角都は外へ逃げる事にした。



他のメンバー達も着いて行く。






「急げ…飛段……死ぬぞ………」



「だからそれを俺に言うかよ角都♪」







逃げる途中背後から「ソォラァ!!」と言う声が聞こえたという。









全員がアジトから出た瞬間…………





ドカーーン!!!!!!






激しい音と共にアジトが崩壊していった。







「あっーー!!!アジトがぁぁ!!!」




ドサッ!!




ペインはアジトが崩壊したショックで倒れてしまった。






「だらしねぇなぁ〜……」




あまりのみっともなさに飛段以外は見る気もなかったようだ。








3時間後……サソリの暴走は止まり、瓦礫からは昼寝をしていたであろう面影がないトビが発見された。











[終]

[前へ][次へ]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!