小説
☆暁3分クッキング☆
ここ暁でただ今大惨事が起きている。
「全員に集まってもらったのには訳がある!耳の穴かっぽじってよーく聞くように!!」
リーダーの事だから何か大事な話なんだろうと思っているのか、一応全員頷いている。
「実はとうとう暁の所持金が残り20円になってしまったので、全員にテレビに出てもらおうと思う!名付けて暁3分クッキングだ!」
「「誰がやるかよ!!」」
誰もやる気がないようす。
だが……
「あーあ……せっかく皆で日ごろの疲れを癒そうと温泉旅行に行こうと思ってたのになぁ…」
「なに…温泉旅行だと……」
話にくいついたのは角都だった。
「そうだ!テレビに出てクッキングショーしてくれるのなら温泉旅行に行くぞ!」
「その話…のった!!」
「「えっ?」」
「かっ角都!?マジで?」
ペインの口車にのってしまった角都。
「いいか飛段…どちらにしろ、テレビに出れば金が貰える…それも償金首以上のな……それに出ればリーダーが温泉旅行に連れて行ってくれる…これだけ良い条件が揃っていれば断る理由などないだろう………」
「角都がやるなら俺もする♪」
大好きな相方のため飛段もテレビに出る事にしたようだ。
「お前達はどうする?」
他のメンバー達はまだ悩んでいるようす。
「旦那…」
「何だデイダラ?」
デイダラが何かを言いたがっているようだ
「おい…話さねぇとわかんねぇだろ?」
サソリが優しく聞いてくれたので話す事にしたデイダラ。
「オイラもテレビに出たいぞ!うん!!」
「っ!!(コイツ引く!マジで引く!つーか今、俺ピンチじゃ……;;)」
サソリの顔から少しずつ生気がなくなって行く気がする。
「わかった……」
「やったぞ!うん♪」
一度言った事は何がなんでも諦めないデイダラの事なので拒否権をなくしてしまったサソリ。
「鮫…皆、出るようだがどうする……」
「鬼鮫です;いいでしょう…やりましょう」
全員テレビに出てくれるようだ。
「よかったね…リーダー……」
「マア…ガンバレヨ……」
「あれ?ゼツさんは出ないんですか?」
「ゼツはアシスタント係だ♪俺の手伝いみたいな感じだな♪」
「…………(イライラ)」
機嫌の良さそうなリーダーを見ていて苛々して来たサソリ。
「じゃあ…皆頑張ってね……」
「アカツキノヒョウバンオトスンジャネェゾ…」
そう言い残しゼツはどこかに行ってしまった
「よし!じゃあ始めるぞ!!」
「「え!?」」
気が付くと、いつの間にか周りにはビデオカメラやら視聴率表やらといろいろな物がセッティングされ、どこから呼んで来たのかカメラマンらしき人達がいた。
「どうぞ♪始めてください♪」
「おいっ!始めてくださいじゃねぇよ!!だいたい練習もしてないし何作れって言うんだよ!?」
飛段がそう言うと周りも頷いている。
「料理ならそこに置いてある物を何でも使うといい!人間が食べれそうな物なら何でも作れ!!」
「「……………」」
「それにお前達も暁の一員なら瞬時の判断で修羅場を乗り切って見せろ!!」
…このクソリーダー!!!
「頑張れ!」
そう言い瞬間移動でカメラマン達の所に行ったペイン。
どうやら監督をやるらしい。
「だ‥旦那ぁ…どうしよう…うん……」
「テメェのせいだぞ……」
「っ!!(ガーン)」
サソリの苛々メーターが上昇しているようだ
「まあまあ;;サソリさん大人げないですよ…」
これ以上サソリが何か言うとデイダラが泣きだしそうなので止めに入った鬼鮫。
「けっ!何で俺が悪いんだよ!!」
「……………;;(あの…誰も悪いとは言ってないんですけど…)」
「サ〜ソ〜リ〜!スマイルはどうした!ス・マ・イ・ル!!」
リーダーの発言にサソリがとうとうキレてしまった。
「何がスマイルだ!!あのクソリーダー!だいたいいきなり始めてんじゃねぇよ!!」
サソリがあまりにも殺気を出しているので
イタチも止めに入った。
「まあまあ…サソリさん…落ち着いてください…これはヤクザや不良番組じゃない料理番組です……笑顔ですよ…笑顔……」
鬼鮫はなにやら成長したイタチを見て涙を流している。
「何が笑顔だ!!テメェにだけは言われたくなかったぜ!!!!」
サソリはまだ怒っているようだ。
「イタチも笑ってみたらどうだい?うん?」
「そうだぜ!俺もお前が笑ったトコ見た事ないぜ?」
「何を言っている……今笑ってるだろ……」
「「はぁ??」」
それ……絶対笑ってないから………
「まあいい……鮫…マイクを貸せ……」
「は…はい;;(もう………名前言うのにも疲れた……)」
イタチはマイクを受け取りビデオカメラの方へ歩いて行き何かを話し出した。
「この番組を見ているか…愚かなる弟よ……所詮、貴様のような単細胞の固まりなどは
ごろごろと寝転がっているのだろう………
そしてこの光輝くステージに立つ、この素晴らしい兄の姿など見ていないだろう……
だからお前は弱いままなのだ……愚弟が…」
そう言い終わるとイタチは清々しい顔で戻ってきた。
「お前…最低………」
「オイラ…こんな兄貴絶対に欲しくないぞ…うん……」
その頃の音隠れ………………
「…………………」
サスケはテレビを見たまま動かない。
ちゃんと見ていたようだ。
「サスケ君‥次の段階の話だけど……?サスケ君?」
テレビの前で硬直しているサスケにカブトが近付いた。
その時………………
ガシャーン!!!!!
サスケが怒りのあまりにテレビを重いっきり殴ってしまった
「俺は…俺は!!俺はあんな男を追い抜こうと今までやって来たのか!!!!!」
サスケは自分の生きて来た人生を後悔した。
また戻りここは暁アジト……
サスケの悲痛な叫びも知らず、皆でどうやって番組を進めるか話合っているようだ。
「鬼鮫…何を作ればいい……」
「そうですね…3分で作れるものなんか少ないですからね………」
角都と鬼鮫が悩んでいた時……
「なあ!オイラ達すっごい事思いついたぞ!うん!!」
デイダラと飛段とイタチが何か思いついたらしい。
「どんなだ?」
「まずは俺と飛段とデイダラで料理を作る…そしてサソリさんと角都さんと鮫がそれを食べる……どうです………素晴らしいシナリオでしょう…………」
「なるほど……まあやってみろ……」
「さっすが角都だぜ♪」
どうやら決定したようだ。
「まあ……頑張れ……」
「おい…鬼鮫いくぞ〜…」
「はっはい!」
この時、鬼鮫は嫌な予感がしていたが、またなにか言うと面倒なので何も言わずに少し離れた所にある椅子に座った。
こうして飛段、デイダラ、イタチによる
クッキングショーが始まったのだった。
[終]
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