小説 銭湯へ行こう★ 「うぎゃあぁー!!!」 「「っ!!!?」」 任務もなく平穏な日をおくっていた暁のメンバー達はたった一人の叫び声によって終止符をうたれた。 「今のリーダーの声ッスよね?」 「ったく!人がホラー映画見てる時にいきなりでけぇ声出してんじゃねぇよ!あのクソリーダ!!」 「旦那〜ちびった??」 「ちびる訳ねぇだろ!!イタチじゃあるまいし!!」 「失礼ですね……俺のオネショは愚弟が生まれたのと同時に終わりましたよ………」 誰一人としてペインの様子を見に行こうとする者はいなかった。 すると………………… 「大変だーー!!!!」 「「っ!!!!!」」 ペインが走りながら皆がいるリビングに入って来た。 全員顔が真っ青になっている。 その訳は…………… 「お前……なんだ…その格好………」 「うげっ……オイラ吐きそう………」 ペインは風呂に入ろうとしていたため、素っ裸で登場して来たのだった。 「失敬な!!吐きそうとはなんだ!!!」 「うわぁっ!!こっち来んな!!!;;」 ペインが近付こうとすると全員壁際に逃げて行った。 「俺に半径5メートル以内近付くな……」 「と……とりあえず……パンツはいてください……;;」 そう言い鬼鮫は目を閉じながらペインにパンツを渡した。 「皆聞いてくれ!!暁始まって以来の一大事が起きた!!!」 「「いいから早くパンツはけよ!!!」」 全員の声が重なりペインはやっとパンツをはいてくれた。 「…で?大変な事って何だよ?」 「リーダーなんか大袈裟に言ってたけどゴキブリとか出ただけじゃないのか?」 「それは一大事だろ!!;;」 「そう思うのは旦那だけだよ……うん…」 「ふん…そんな事とは訳が違う!!」 「ならさっさと言えよクソリーダ!!」 普段あまり怒らない飛段が苛々しているためペインは急いで言う事にした。 「実はな…風呂が故障した………」 「「えっ!!?;;」」 「さっきシャワーを出したらいきなり熱湯が出て来た………」 「もしかして熱湯しか出てこないのか?」 「そうだ………」 暁にたった一つしかないお風呂が故障してしまい、今日は全員風呂に入れなくなってしまったのである。 「どうすんだよ!?俺風呂入れないなんて絶対嫌だからな!!!」 「僕も嫌ッス!!もしかしたらいろんな状況に出くわすかも知れないし!!」 「いろんな状況って…お前意味分かって言ってんのか?うん?;;」 「とにかく風呂に入れないなんて嫌だ!!」 サソリがそう叫ぶと周りも頷いている。 「よし!!決めたぞ!!!」 「なんだ?修理でもすんのか?」 「いや!今から皆で銭湯に行くぞ!!」 「本当か?!!」 「男に二言はない!!早く支度しろ!!」 「やったー!!」 「リーダー太っ腹♪」 こうして暁の一行は銭湯に向かったのであった。 (続きへ) [前へ][次へ] [戻る] |