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その細い両手で隠したものは
傷をかくすその右手は、
まるで枯れかけた楓の葉のようで、
思わず泣いた。
左手に隠し持ったナイフで、
彼は自分の傷を抉り続けてる。
自分のこともわからないのに、
彼のことをわかろうなんて、
そんなことはできないけれど。
彼がその右手で隠した傷を、
彼がその左手に隠したナイフを、
私は、
心底、
いとしいと思う。
お題をお借りしました。
ふりそそぐことば様
http://www.max.hi-ho.ne.jp/riel/
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