泰権連載
19
そのまま孫策は周泰達を連れ、港へ向かった。
今回の戦の為に作った新しい船を見る為だった。
「設備は一応は整ってるが、何か必要な物が在れば報告してくれ」
武器を揃え、6日程で全ての準備が整っていた。
諸将を含む全ての兵達の準備が整うと、孫策はすぐに出発する事にした。



「じゃな権、しっかりやれよ?」
「はい兄上!」
いつもは、孫策の遠征を名残惜しく見送る孫権だが、初戦に気分が高揚しているのか、笑みで見送っていた。
孫策は名残惜しそうに孫権の頭を撫でた。
しかしすぐに顔を引き締め、門脇で見送っている周泰の傍へと近づいてきた。
「周泰、後は頼むぞ」
「御意・・・」
すれ違い様、密やかに発せられた言葉に、唯一言で答えた。
主がその一言に込めた意味を、周泰は理解していた。

孫権が、弟が危機に瀕したその時は・・・・・・。

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