泰権連載
10
潘紘は暫く何事かを考えるような素振りを見せた後、孫権の良く知る笑みを浮かべ言葉を紡いだ。
「ええ孫権様、勿論ですとも」
その言葉に、孫権は嬉しくなった。
兄が潘紘を解雇した時は不満ばかりだった。
潘紘がどうして解雇になったかさえ教えてはくれなかった。


近くの飯屋へと潘紘を誘い、付き従っていた護衛を入り口に待たせた。
潘紘と会うのは実に1年半ぶりではないだろうか。
つい以前のように色々な話をしてしまった。
護衛の周泰の事。
初めて城の守護の指揮をとる事。
一年半の間の出来事の多くも語り尽くした。

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