泰権連載
5
崩れ落ち、ベチャリと床が音をたてる。
重い身体を起きあがらせ、やっとの想いで振り向く。
広がるは・・・。
一面の紅。
孫権は勢いのまま寝台から飛び起きた。
夢だと理解するのに数秒を要し、漸く一息つく事が出来た。
「酷い汗だな・・・」
孫権は声を発して初めて自分の声の掠れに気が付いた。
寝台の脇に置かれた水を一杯飲み、窓まで歩いた。
とにかく外の空気を吸いたかった。
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