泰権連載

刃を見てみたかったが、扱えない自分が刀を抜くのは危険だと思い諦めた。
両手にしっかりと刀を持ち、蒋欽へと手渡した。
「蒋欽、周泰はどこに居る?」
孫策は刀を置く蒋欽に訪ねた。
先程耳にした名に、孫権は少なからず興味を惹かれた。
「彼奴なら船の中に居ますよ。なんなら、呼んで来ましょうか?」
「そうしてくれ、あんまり話もしてないしな」



周泰を呼びに船へと入っていく蒋欽を見送りながら、孫権は兄へと問いかけた。
「兄上、あの方達といつ出会ったのですか?」
「曲阿だ。劉ヨウの所で出会った」
兄上は至極楽しそうだった。
長江から吹く風が、微かに強くなった気がする。

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