泰権連載


「おう!付いて来い」
一瞬の沈黙。
理解に時間がかかった。
「何呆けてんだ?」
男はハハハと軽く声を出して笑う。
「本当か?・・・・・・俺達は江賊だぞ?」
蒋欽は少し戸惑った。
孫策の屈託のない笑みに困惑してしまった。

蒋欽の言葉に、孫策は少し首を傾げたがすぐに笑みを深める。
「それがどうした?」
この男は馬鹿か大物のどちらかなのだろう。
蒋欽は微かに喉をならし、言葉を紡ぐ。
「俺達が策でそちらに乗り込んで来たのかもしれんぞ?」
斬られるのは覚悟の上だ。
もし孫策というこの男がただの馬鹿なら、蒋欽は男を斬る気でいた。
馬鹿に仕え、また仲間を犠牲にするなら仕える意味がなくなる。

「そん時は・・・・・・」






蒋欽・周泰・周平を含む江賊達は、孫策率いる呉に帰順した。

END

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あきゅろす。
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