泰権連載
6
何処かに仕官したいという気持ちもあった。
しかし蒋欽は時期を掴めずにいた。
本当は孫堅という武将に仕えてみようかとも思っていたが、その孫堅も数年前に亡くなっている。

何より、蒋欽は江賊の頭。
仲間の為に無茶は出来ない。
簡単に誰かに仕える事が出来ないのだ。
数十名の仲間達の中には女子供も混じっている。
戦えない者を連れ誰かに帰順するのは決して容易ではない。

だからといって、戦えない者達を置いて行くにはこの乱世は不安すぎる。


結局、蒋欽は動けずに居た。

[前][次]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!