泰権連載
4

喩え空元気だとしても・・・。

周泰達が戻ったのは、それから更に2日後の事だった。










周平には平気な顔で接していたが、いざ周泰が戻ってきたとなるとやはり躊躇してしまう。

なんと言えば良いだろう。
どうすれば伝わるだろうかと脳をフル回転させるが答えに行き着かない。
「孫権様、孫策様と蒋欽、それに兄が戻ったそうですよ?」
「・・・解ってる」
だが行動に移るには勇気が湧いてこなかった。

「・・・そうだ!近くの村で旨い酒を手に入れたんです。良ければお飲み下さい」
見かねた周平が、自身が気に入っている酒を部屋から取ってきた。
酒が入れば少しは話しやすいのではとの周平なりの考慮だった。
それに、兄を部屋に呼ぶ口実にもなるだろう。
「すまない周平・・・。有り難く貰おう」
ぎこちなく笑みを浮かべた孫権にひとまずは安堵し、すぐに兄を呼びに走り出した。

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