泰権連載
1
あぁ神様・・・。
孫権は珍しく兄に剣の稽古をつけてもらっていた。
「どうしたんだ権?」
孫策の容赦ない稽古に、孫権はいつもならもう音をあげる頃にも関わらず、未だ剣を持って離さなかった。
「・・・何でもありません」
そう断言する孫権の表情は真剣そのものだった為、深く追求はしなかったが何かあった事は明白だった。
「今日はこれぐらいにしとけ、でないと明日動けなくなるぞ?」
そう声をかけ、まだ稽古を続けようとする弟を咎めた。
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