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03



出航して一週間、まだ私の能力が分からない。動物か何かに変身しないかなと念じてみたが特に変化なし。そっち系じゃないらしい。



「おーい、first nameっ!」



ぎゅうっと背後から抱きしめられた。



「グリーン、何?」



親友三人は私が女と分かってから、どうにもスキンシップが激しい。別に胸とかお尻とか触られてるわけじゃないから何も言えないが、ベタベタしすぎで疲労が半端ない。



「何?じゃなくて特訓やるって」


「お、まじ?久しぶりじゃん」



出航してからは色々と船員としての仕事が忙しく全然鍛えてなかったのだ。


ちょっと嬉しい私はウキウキした気分で甲板に向かう。何故かグリーンと手を繋ぎながら。



「おせーよ!」



先に甲板に来ていたイエローにハグされる。もろに胸板が鼻に激突して痛い。というか力一杯抱き締められて呼吸ができない。



「うーうー!」


「おい、イエロー。first nameが唸ってんぞ」


「あ、やべ」


「ぶはっ、……お前は、私を窒息させる気か!?」


「悪ぃ悪ぃ」


「まぁまぁ、そう興奮すんなって」



真面目に謝る気のないイエローにいらっときた私は拳を握りしめたがレッドに宥められた。



「今日こそはイエローを沈めてやる」


「むりむr、わっ!!」


「余所見してんなよーだ」


「てっめぇ!」



こうして太陽の下特訓という名の喧嘩が始まった。



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