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02



三人と私の間に沈黙が続く。白ひげもマルコも何も言わない。きっとこの沈黙は私が悪魔の実を食べたことではなく私が女だったことに対してだろう。


別に私が謝ることじゃないはずなんだけど、謝らなければいけないような雰囲気で居た堪れない。



「僕なんとなーく知ってたよ」



口火を切ったのはグリーン。いつもと変わらぬテンポの口調にどっと肩の荷が下りる。



「first name、どう見ても男の体型してないし。ね?」



同意を求められた本人たちは『え!?』と心底驚いた反応を示す。あぁ、二人は私が女だなんて微塵も思っていなかったのね。それはそれで悲しい。



「first nameは別に女だって隠していたわけじゃねぇよい。ただ海賊やるのに、その格好の方が楽だったからだ」


「そうそう楽だったから」



マルコの助言に、うんうんと頷く。



「まぁ、私女だけど性別とかあんまり気にする方じゃないし、今まで通りよろしくご指導頼むよ」



私の言葉に、にっこりと笑ってくれたグリーン。レッドは「仕方ねぇな」と呟きながらボリボリと後頭部を掻いた。


そして問題児が一人。さっきから顔を真っ赤にしたまま一言も喋らない黄色い頭をしたイエロー。


まさかこいつ……。



「私が女って知って照れてんの?」


「はっ!?」


「照れてんでしょ」


「てててててて照れてねぇよっ!!!」



どもり過ぎだから。



「そーだよね。今まで普通に肩組んだりハグしたり私の上に乗っかってきたこともあったし、特訓中じゃ私に手取り足取り腰取りナニ取り教えてくれてたもんね。今更照れるとかないよね」



ーーーーーーボン!!



あ、破裂しちゃった。



「あーあ、first nameちゃんイジメすぎ」



倒れたままピクピクしているイエローをグリーンが呆れた声を漏らしながら足先でつっつく。



「イエローって本当に毎晩女とヤッてんの?」


「言ってやるな、first name。イエローは実は純情なんだ」


「プッ」



レッドの言葉に吹き出す。純情って、海賊が純情で良いんかい!!



「あー、しばらくこのネタでイエローのこと、おどs…いじれるな」



あー、隠し事もこれでなくなったしスッキリ。



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