10
こ、これがリアル武器屋。船の武器も相当な量があったけどやっぱり武器屋の武器の方が輝いて見える。船のはちょっと血生臭いんだよね。
「銃なら僕にまかせて」
瞳をキラキラさせたグリーンの後を店内をきょろきょろと見渡しながら付いていく。
「first nameは知っての通り力ないからね。始めて拳銃撃ったときなんか反動でぶっ飛んじゃったぐらいだし」
ケラケラ笑うグリーンに笑いごとじゃないと思いながら私も目に付いた拳銃を手に取る。
「あ、」
「ん?気になるのあった?」
「これ、軽い」
グリーンにそれを渡せば、どれどれと見出し「本当だねー」と言いながら何やらガチャガチャやりだした。
今まで特訓で使っていた銃は重く狙いを定めるために腕を上げているだけで腕が筋肉痛になった。まぁ、それも鍛えるためなら良いのだが実戦となった時、定めるのに時間が掛かるなと思っていたのだ。
「お客さん、気に入るのあったかい?」
掛けられた声に振り返ると恰幅の良いおばちゃんがいた。どうやら彼女がこの見せの店主らしい。
「おねーさん、この銃お姉さんの改造?」
「あら、よく分かったわね」
グリーンのお姉さん発言に内心吹き出しながら二人の話しに耳を傾ける。おばちゃんの方もお姉さんと呼ばれ機嫌が良いようだ。
「すごいですね。ここまで軽量するなんて」
「だろう?最近の銃はどうも重たくてね。歳をとってから持ち上げるのが一苦労になったもんだから色々試行錯誤して造ったんだよ」
「威力は?」
「少しも落ちちゃーない」
ニヤリと笑ったおばちゃんの顔は得意げだった。
「だが、あんたが持つには軽すぎるだろう?逆に銃身が定まらなくなる。それは女向きさ」
「ププッ。first name、女向きだってさ」
「どーせ力ないですよー」
「アハハ、拗ねないでよ。first nameにピッタリの銃だよ」
むぅ、女顔なのはグリーンだろって!
←→
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!