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すっぴんのイゾウさん、ちょーイケメン。てか美人、女装万歳だと思う。


だが非常に私は今、危機に曝されている。



「イゾウさーん」


「お前が噂の新人か」



いや、だから噂ってなんだし。どんな噂だよ。


その前にイゾウさん……。



「何で私、ベッドに押し倒されているのでしょーか」


「マルコに気に入られてるんだってな」



話噛み合ってないんですけど、てか気に入られた覚えないんですけど。



「マルコの部屋に出入りしてるらしいじゃん?」


「はぁ、まぁ……」


「まさかマルコに、そっちの気があるとは知らなかったな」



いやいや、なんか勘違いしちゃってないか?おい。



「どいて頂けたら嬉しいのですが。ついでに、あなたのせいで散らばった書類も拾ってくれると、さらに嬉しいです」


「あー、バンダナ邪魔だな。顔が見えん」



あー、もう駄目だこの人。まさかこんな性格してたなんて紙の上じゃ分からなかったよ。サブキャラだし……。


有無を言わせずバンダナを外され晒された素顔、イゾウさんの目が開かれた。



「お前、女か?」


「だったらなんですか」


「なるほど、だったらマルコの部屋に出入りしてたのも頷ける。マルコの女だったのか」



一回目に言われた女と二回目に言われた女という言葉のニュアンスが違った。



「残念、イゾウさん。ハズレです。私は女ですけどマルコ隊長の女なんかじゃありませんよ」



むしろ、白ひげの嫁。あんたのママンだ。



「へー、なんだ違うのか。じゃー遠慮なくいただきます」



律儀に手なんか揃えたイゾウにイラッとして、つい足が出てしまった。



「うっ!」



どうやら急所にクリーンヒット。


潰れてしまえ。


自分の身が大事な私は急いで逃げた。



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