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03



さすがに一週間もいれば道は覚えるので、慣れた足取りで町並みを歩く。


当初の予定では三・四日ということだったのだが、次の島までだいぶ掛かるということで、物資をしっかり調達しなければならなくなったらしい。


真実は白ひげが私に本当に船に残るのか選択肢を与えていたという気もするが、どっち道こんな島で放置されても困るので、あえて何も聞かないままスルーしておいた。



「first name」


「はい、マルコ隊長」



ちなみに私の配属は一応マルコの一番隊になったらしい。


まぁ、拾って来たのがマルコだから御守りしとけってことみたいだけど……。



「お前、仲良くやってるみたいだなぁ」


「あー、信号トリオですか?」


「何だい?その信号トリオってのは」


「まぁまぁ、気にしないで。飲み屋で一人寂しくバーデン相手に晩酌してたところに三人が話し掛けてきてくれたんですよ」



あの時は、まじで腹抱えて笑ったわー。名前と髪の色リンクしちゃってるし、しかも地毛って……ネーミングセンスの欠片もないじゃないか。


思い出してニヤニヤしていたら隣からイタイ視線を頂いたが気にしない。



「てか、あいつらお前のこと男だと思ってないかい?」


「ですねー。まぁ、そっちのが都合が良いんで気にしないで下さいよ隊長」



お目当ての店を見付けた私はマルコから離れフラフラと店に近付いて行った。


直後「勝手に傍を離れるなっ」と脳天に拳骨を頂いた。


正直、拳骨よりも店の中の匂いが半端なくて半泣きした。


鼻がもげるかと本気で思ったその店は香水屋さん。


エリザへのお詫びと宜しくのプレゼント。



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