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名前を呼ばれてる。誰が呼んでるの?誰を呼んでるの?



「first name、大丈夫?」


「……」


「first name?」


「……エリザさん」



ぼやけた視界、優しい声にエリザを思い出す。彼女はいつも私を気にかけてくれた。私の物語が終った後も……。



「フフッ、残念ながら私はあなたが口にした女性じゃないわ」


「……ロビン」


「その名は呼ばない約束よ」


「……ごめん」



腕で視界を覆い思考を巡らせる。まだ、いるんだ。あの後、倒れたのかな?記憶が曖昧だ。



「風使いさん、薬よ。飲める?」



あぁ、また風使いさんに逆戻りか。残念。それにしても薬はありがたい。効くかどうかは別にして薬を飲んだだけで安心する。



「頂きます」



重たい体を起こして差し出された錠剤を水で流し込む。喉が渇いていたいたのか、飲み干した。



「休んでいなさい」


「……出ていけと、言われました」


「そのボスからの命令よ。部屋で休んでなさい」


「え、でも……」


「フフフッ。あなた、彼に気に入られたみたいね」



まさか。そんなわけない。出てけと言われた。使えない奴はいらないと言われた。私は使えない奴だ。



「まぁ、好きにしたら」



ロビンは、ひらひらと手を振りながら部屋を出ていった。そして、気付く。あれ?ここどこだ?


見慣れない部屋。明らかに私が使っていたベッドより大きく上質なシーツ。


ど、どこですか?ここ。


クロコダイルの部屋だと気付くのは、彼に蹴り起こされた後。



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あきゅろす。
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