02
モビーは嵐の中にいた。打ち付ける豪雨。荒れる波風。
「ごめんねっ!」
「first name!待てよっ!」
「ごめんなさいっ!」
「first nameちゃん!行かないでっ!」
必死に止める三人を振り切り私は小舟へと飛び乗った。
「first name!ここは、お前の家だぞっ!」
イエローの言葉に胸が痛む。苦しくて苦しくて苦しくて、息ができない。もう息なんてしたくない。
「……ッ、いつでも帰って来い!」
「レッド!」
「first nameちゃんは僕たちの妹だよっ!」
「グリーン!」
「first name!お前は家族だっ!」
「イエロー!……ッ、ごめんねっ!弱くて、ごめんねっ!私、私、……皆が大好きっ!でも、ダメなのっ!もうダメなのっ!ごめんねっ!ありがとう!」
この世界に来て、白ひげ海賊団に入って、皆と家族になって、約5年。
嵐の夜、親友三人に見送られ消息を断つ。
風来のfirst name、賞金額7230万ベリー。
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