始まりの鐘
ーーーー…………
しんー…と静まり返る廊下
カツッ…カツッ…と誰かの足音が響く
「ぅえぶしっ!!ちくしょい!! 誰かがあたしの噂でもしてんのかねぇ?」
足音の主ー…桐野澪が一人、廊下を歩いていた。
「先生もなんであたしにあんなめんどくっさい事頼むのか………あーもう!!早く帰ってドラマの再放送見なきゃ!!」
と言い歩く速度を速める、
と、
ヤット…
ヤット見ツケタ…
私ノ…
ぞくぅ…っ!!
「なっ…ななななに今の!?…校内放送?…いやいやいやいや!!有り得ないよな!!」
キーンコーンカーンコーンー…
ビクゥ!!
「うわああぁぁあ!?…ち、チャイム…?え。今何時…」
腕時計を見る
4時44分
「うっわ…気味悪い…嫌なタイミングで見ちゃったなぁ……ん?」
ふと、立ち止まる
「…こんな時間に、チャイム鳴るっけ?ていうか人いなさすぎだよね」
周りを見回す。
人は自分を除き、誰もいない。
「…と、とりあえず外出よう!!」
クスクスクスッー…
逃ガサナイヨ…?
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