SS 水溜まりとはしゃぐ太陽 今日は朝から雨だった。 ただでさえ、学校に行くのだって、十代目が居なければ、面倒だってのに。 恨めしく教室の窓の外を見つめると、思いの他明るい。 雨…上がったのか? すると突然、携帯が着信をつげる。ディスプレイを見れば、ヤツの名前。 件名:今日 本文:多分練習無いし。一緒帰ろう。 振り向けば、ヤツは笑顔で小さく手を振る。 件名:しゃーねーな 本文:十代目も、一緒にな 送り返せば、明らかに不満顔。 アイツをからかうのは、なかなか楽しい。 件名:ウソだよ 本文:ばーか。 今日は十代目は用事があるらしく、先に帰るとおっしゃっていた。 また振り向けば。 満面の笑みで顔を上げる。 単純なヤツ。 校庭に目を写せば、水溜まりで、太陽が乱反射してる。 今の、アイツの笑顔くらいに眩しい…って…。 オレの頭も、相当イカレてきてるらしい。 [前へ][次へ] [戻る] |