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Long
風紀委員は今日もご機嫌ナナメ
「また、群れてるの?」
「ひ、雲雀?」

屋上で、のんびりするつもりが、一番ヤバイヤツの登場。
「よくもまぁ…。こんだけ堂々と…。逢い引きって訳?」

逢い引きって、オマエいくつだ?雲雀!
「ちげえって、この野球バカが、勝手に着いてきただけで…」
「…そのカッコ…説得力全くないよね?」

はっとして、我が身を省みる。オレはヤツに寄りかかって、ヤニ吸ってて、確かに、ヤツは後ろから抱き締めるみたいにしてたが、イチイチ面倒だったから、そのまま……。

立ち上がった瞬間にはだけるシャツと、重力に従い、下に落ちるネクタイ。寒いと思ったら、カーディガンはご丁寧にヤツの手の下。
「…やっと気付いたの?」
「…山本、てめぇ…」
「や、つい…」
「つい、じゃねぇっ」

「…何、僕のコト無視して始めようとしてんのさ」
山本に、殴りかかろうとしてるオレの間に、雲雀が割り込んでくる。相変わらず気配0。
「君等は、どれだけココの風紀乱せば済むの?」
「今の現状、オレは被害者だろうがっ」
「同罪に決まってるだろ?どこをどう見たら、強姦してるように見えるのさ?」
「…珍しく抵抗してこねぇと思ったら…気付いてねぇしっ」
そこ舌打ちするとこか?バカ本っ。

「…と、いうわけで二人まとめて、噛み殺すっ」
ヤバイっ、トンファをかわすにしては、至近距離過ぎ。
とっさに膝を折った瞬間に頭の上をかすめる音。そして、肩に山本の手。

「…ナイト気取り?」
「ワリぃな、コイツ怪我されちゃ困るんでさ」
トンファを雲雀の手首ごと止めてる山本。しかも、オレをしっかり胸に抱き込んで。こういうコトされんのが一番嫌いなの知ってんだろーがっ、コイツはっ。
「山本、テメっ」
「まーまー。獄寺…、黙ってて」
「守り方まで、ずいぶんと様になったもんだね」
「お誉め頂き、光栄だなっ」

…何が、こえぇって、口元笑ってンのに目が二人とも座ってやがる。
かなりヤバイ状態なのは分かるんだが、いつも以上に、雲雀の殺気がすさまじい。何が、コイツのカンに障ったのか?

「雲雀さんっ、まだディーノさんと連絡取れてないの?」
その声は十代目?
「誰のコト?それ」
一気に殺気が消える。
十代目が屋上の入り口から顔だけを出す。
「や…だから…、ディーノさんから、雲雀さんと連絡取れないって、オレんとこ連絡来たから…」

「僕、そんな人知らないし。飽きたから、今日は見逃してあげるよ」
「…はぁ?」
雲雀は、そのまま十代目を無視して、屋上を後にした。
「大丈夫?二人とも」
「大丈夫っス、十代目」
「…てか、獄寺くん。寒くない?」
…。
忘れてた。
「すいませんっ」
慌ててシャツのボタンを止め直し、カーディガンをはおる。
「で?さっきの話?」
「あ、ディーノさんから、さっき電話あって…雲雀さんと全然連絡取れないって」
「…?」
「なんか、メールも電話も着信拒否されてるらしくてさ」

…子供か?アイツは?
「…喧嘩か?」
「雲雀さんの勘違いらしいんだけど。仕事でパーティー出てるときに、たまたまディーノさん電話しちゃったらしくて」
「で、…後ろから女の声か…」
山本?何故そんな時だけ、カンが冴える?
「いきなり電話切られたらしいんだけど、ま、その前も仕事で逢う日潰したらしくてさ…」
…アイツは、ヒステリーな女か?

仕事と私とどっち?

みたいな。
いや、さらにタチ悪い。女が居ると勘違いな上に…。

コッチに当たってきやがったっ。

「…跳ね馬ぁ、一回シメる…」
「…獄寺だって、そういう時キレんじゃん」
山本ぉぉっ。さらっとヤツとオレ、一緒みたいに言うなっ。
「…まーまー。さっき日本着いたって言ってたし…。何もなきゃいいケド…」

溜め息をつかれる、十代目。
「…早退する?みんなで」
「…そうっすね」
「…だな」


その後、オレ達は何事も無いように祈りながら、早退した。


…ま、オレは跳ね馬と山本に天罰が落ちるコトを祈ったが。

元々はヤツラ二人が原因だかんなっ!!
跳ね馬は雲雀を怒らした罰。
山本はオレを巻き込ませる環境を作った罰っ!



てかさ、スキ有りすぎの無防備なオマエが一番タチワリいby山本

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