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Long
寝れない夜は、誰のせい?―第五日―
昨日も、またしても無自覚バカップルのお陰で、寝不足だった。
山本は前の日と同じように、こっそり潜りこんで、一緒に寝てたらしく、機嫌の良さは半端じゃない。
代わりに獄寺君の、機嫌の悪さは半端じゃない。

「寄るな、馬鹿」
『獄寺ぁ…』
昨日の夜は、一緒に寝ても機嫌良かったのに。
地雷に気付かない山本は、おろおろしっぱなし。

「山本、ちょっといい?」「十代目?」
「ごめん、獄寺君ちょっと休憩」
「了解っす。飲み物準備しましょうか?」
「有難う。でも、ちょっと山本と外行ってくるね」
獄寺君は不思議そうに、俺達を見送る。

『どうした?ツナ』
「ん?今日は、獄寺君の機嫌悪いなって」
山本は笑って誤魔化してるけれど、本気で困ってる様子。
『いや、ちょっと我が儘言っちまって…』

俺は、夜中の会話は聞いて無いことにして、話を促す。
何やら俺の名前が出ててたし、たぶんまた、山本の軽いヤキモチ。
『なんかな…やっぱり重いんかな?俺』
「どうだろう?」
『今まで、付き合ったこととかないし、なんか、限度が分かんないってか…』

告白されることはあっても、したことも付き合ったこともないってことかな?
俺にはどっちもわからないけど…。

『やっぱ、独占欲強いのかな?俺』
「うーん、若干強い方かもね」
『やっぱりそうかな…』
「でもさ、気にしなくて良いんじゃない?獄寺君の場合は、慣れてないだけの気がする」
獄寺君も本気で、嫌がってる気が、しないし。
もちろん、俺も慣れてないから、ホントの処はわからないけど。

『サンキューな、ツナ』
「じゃ、戻ろうか。獄寺君お待ちかねじゃない?」

部屋に戻る途中、ドアの所で待ってる獄寺君。見つけた山本は駆けよって、抱き付いて。怒られながらも、謝ってる模様。

今日は寝れない事になったとしても、頑張って寝ちゃおう。仲直り邪魔しちゃ悪いしね。

明日は最終日。なんとか無事に、合宿も終われそう。

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