[携帯モード] [URL送信]

イケメン♂パラダイス
波乱の大阪予選


―ミーンミンミン



島「それにしても今年の夏は暑いな…」




県予選決勝の翌日、島はOL学園の試合を観に行こうと駅までの道を歩いていた 。

開店前のパチンコ屋に並ぶ人々がいる。



島「こんな暑い中よく並ぶよ………ってお前!!」





その列の中にはジェフがいた。





ジェフ「(shit!!!)」



明らかにやっちまった顔をしているジェフ。




島「お前まだ高校生だろ?こんなとこで何やってる?」




ジェフ「イヤソノ…(クソッ!キョウハシンダイイレカエノヒナノニ!クソッ!シマサンクソッ!)」




島「今から大阪まで決勝を観に行くんだが、いっしょに行くか?」




ジェフ「(クソッ!シマサンクソッ!)ハイ!イキマス!イカセテモライマス!」




二人は博多駅に到着した。



島「お前、金持ってるのか?」




ジェフ「(クソッ!シマサンクソッ!キョウノパチンコノタメニバイトデタメタノニ!クソッ!)アリマスヨ!ダイジョブデース!」





―新幹線車内





普段島とジェフは二人きりになることがない為、若干気まずそうだ。
そんな中、島が気を遣ってジェフに話しかける。




島「ジェフ、お前は高校卒業したあとのことは考えてるか?」



ジェフ「ソウデスネー…デキレバプロニナリタイトオモッテマス。シマサンハ?」





島「俺か?俺は進学かなぁ。安東監督の行ってた金球大に行こうかと思ってる。」



ジェフ「キンタマダイデスカ…」



島「うん…」





程なくして会話は終了し、二人は眠りについた。



『新大阪〜新大阪〜』



島「着いたようだな。行くぞ、ジェフ。」






大阪も、福岡と同様にそうとうの熱気だ。


二人が会場に着いたその時。




ガラガラガラー



『どいてどいてー!』



島「しゅんすけ!!どうした!?お前今試合中じゃ…」




担架で運ばれてきたのは島の実の弟であるOLのキャッチャー・不恥だった。




不恥「くそっ…あの二年…許さねぇぞ…」


不恥はそう言い残し、救護室へ運ばれていった。



いきなりの展開に動揺を隠せない島とジェフ。


そんな二人を更に驚愕させる事態が起きていた。


気を取り直し、客席へ向かった二人。
得点を確認した。




島「9回裏の時点でOL学園が0点…相手はどこだ……?」






清田「くそぉ!何で打てへんのや!誰やあのピッチャーは!!」




OL監督「清田頼む!打ってくれ…」






ブンッ





C3PO「ニンム、カンリョウ。」




『ゲームセット!』





ジェフ「オーエルガクエンガマケタ…」





ザッ





牧「相手の高校は惑星学院、今年急に強くなったチームだ。特にあのピッチャー…豪速球に加えて、1mm単位のコントロール…。」




島「ま、牧さん!一体どこからやってきたんだ!!」




牧「久しぶりだな島。じゃあな」




サッ




島「さすが牧さん…。」




試合は惑星学院が8−0でOL学園を下した。



―帰り道



二人は偶然にも惑星学院の選手と鉢合わせになった。


なにやら笑いながら話をしている様子。


「いやーあのOLのキャッチャー、もろかったなぁ〜!ハハハ」


「ホンマやわ!あれくらいのデッドボールで担架ってどんなボケやねん!ツッコむ暇もないわ」




弟を侮辱された島の怒りは頂点に達していた。




島「OL学園はこんなカスみたいな連中に負けたのか…」



ジェフ「シマサン!コエオオキイデス!」





惑星A「なんやと…?」



惑星B「よう聞こえへんかったわ…もういっぺん言ってみいコラァ!!」





島「何度でも言ってやるよ。お前らみたいなのはカスだって言ったんだよ!!!!」




ジェフ(ヤベェヤベェ…ケンカニナルマエニハヤクニゲナイト…)




惑星C「コラァそこの外人!なにトンズラここうとしよんねん!」





ジェフ(バレタ……)




惑星D「つかお前ら誰やねん!あ?!」



島「福岡県代表、本気ッ気学院の島耕作と!」




ジェフ「ジェフリーアンダーソンヤ!!」





惑星A「ってこたぁ…偵察か…ゲスいマネするやんけ福岡の人間は!ハハハ」




島「お前らに言われたくないな。デッドボールを当てといてそれに倒れた選手を嘲笑うなんて外道のすることだ。撤回しろ!」





惑星B「言いたい放題やなこいつ…やっちまおうぜ!!」




そう言って、惑星の選手たちがバッグを肩から下ろそうとした瞬間




金平(惑星監督)「こらこら!やめんかお前ら!」





惑星A「ちっなんやねん…お前。あぁもう冷めたわ…みんな帰ろうぜ〜」





ジェフ(カントクサンナイス!)




惑星監督・金平の登場によって難を逃れた島とジェフ。





金平「君たち、ケガはないか?すまんな…」





島「あ、いえ。大丈夫です。では僕たちも帰りますので…」




―帰りの新幹線



島「惑星学院…か。」




ジェフ(シマサンガアンナニオコルナンテ…イママデミタコトナイナァ…)






二人は、この惑星学院が本学初戦の相手になろうとはまだ知る由もなかった。

[次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!