イケメン♂パラダイス
雨の行方は
英二「あ、あれが今の多馬さんなのか……。」
多馬は中学のときとは見違えるほどに成長していた。
球威は球村並、変化球はあのレインボーの桑原をも越えるキレと変化を持っている。
徹「穂織は肩書きこそニ番手だが、実力は今や豪蔵に匹敵する。二人の球を受けている俺が言うんだから間違いない。」
穂織「(やっと出番か…待ちくたびれたぜ。板東よ、とことん投げ合おうぜ…)」
この回、本学打線は多馬の重いストレートと落差のあるフォークにタイミングが合わず、三者凡退。
依然として同点のまま、最終回へ。
一方の英二はというと、序盤に調子を取り戻したとはいえ、やはり連投の疲れからか球威に衰えが出てきた様子。
最終回への登板が怪しくなってきた。
安東「板東、行けるか?」
英二「イエッサー、ボス。」
安東「お前も気づいているだろうが、このままだと延長に突入する可能性が高い。くれぐれも無理はするな。きつくなったらすぐサインを送れ」
英二「あじゃっす、アジャコング。」
観客A『すごい投手戦だ…。』
観客B『本学のピッチャー、苦しみながらもここまでよく抑えてきたよ…。』
観客C『この試合、どうなるんだろうな…。』
ポツ、ポツポツポツ…
ザァーーーーーー
一ノ倉『雨………』
豪「雨だぁあああああああああ!!!!!!!!」
ジェフ「ポォオオオオオオオオオオオオオオオオオウ!!!!!!!イッツアレイニーブルゥウウウウウウウウ!!!!!!!!」
試合は一時中断となった。
マウンドやベースに一斉にブルーシートが被せられる。
池上「ったく…、水を差すとはこのことだぜ…」
島「まぁそういうな池上。恵みの雨かもしれんぞ。」
烈「恵みの雨…ですか。」
雨はいっこうに止む気配を見せない。
いよいよ審判団が協議を始めた。
掛布「おいおい…中止とかやめてくれよ……」
英二「フゥ……ちょっと休めるな…」
審判『マイクテス、マイクテス…アーアー…大丈夫かな?アーアー…うん、オッケー。協議の結果…
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