イケメン♂パラダイス
キャプテン英二
試合中、英二はどこからか視線を感じながらプレーをしていた。
そんな英二の様子に気づいた掛布。
掛布「タイムお願いします。………どうした英二?なにか気になるのか?」
英二「うん…それが…誰かからずっと見られているような気がするんだ…。」
辺りを見回す掛布。
掛布「ん〜…気のせいだろー。それよか今日勝てば孔子園だぞ。気合い入れてこうぜ!」
背中をポンと叩くと掛布は定位置に戻っていった。
英二「うーん………」
多馬(穂)「(板東……)」
〜〜〜〜〜〜〜〜
ミーンミーン………
一年前の夏休み、多馬がおNEWのスパイクを買った帰りのことだった。
多馬「やっぱおニューは違うねー!!これで気合いも入るってもんよーもんよーマリリンモンロー!!!ってね!フォウッ!!ん…?あいつは……?」
多馬の視線の先には、サッカーボールを巧みに操り、街中を颯爽と駆け抜ける英二の姿が。
英二「ヘイヘイヘーイ!!ボールは友達さー!!ヒャッフゥウウウウウウ!!!あらよっとぉマルセイユルーレットだ!」
とんでもないテクニックで通行人をことごとく抜いていく英二。
多馬「(……板東…だよな…?)」
肉屋のおじさん「ここはブラジルじゃねーぞ!!」
英二「ハハッ!わーってるよおっちゃん!!また唐揚げサービスして………よっ!」
バビューーーーーーーーン
英二が蹴ったボールは肉屋のおっちゃんめがけて飛んでいく。
多馬「危ない!!!!」
肉屋のおじさん「ったく…」
フワッ
クルッ
バビューーーーーーーーン
多馬「オッ…オーバーヘッド…何者なんだあのおっちゃんは…」
英二「さっすがおっちゃん!だてに元ブラジル代表じゃないね!……ん?」
多馬の視線に気づいた英二。
英二「なーに見てやがんだコラァ!!!!」
そう吐き捨てると再び華麗なボール裁きで駆けていった。
多馬「な…あいつは野球やってるんじゃないのか……。あの様子じゃあ俺の顔なんざ覚えてるはずもない……な。」
多馬はその日を境に部活を休みがちになった。
そんな弟を心配した兄の徹が話を聞こうと穂織の部屋を訪ねた。
徹「穂織〜いるか〜?開けるぞー」
ガチャ
スコスコスコスコ…
穂織「!!!!」
徹「!!!!!」
―今キミはナニをしていますか…?
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